ブルーバックス「不自然な宇宙」が面白い!

2010年3月10日分から、試験的に書いています。
本家(2009年1月5日〜)は、こちらです。
http://stsimon.seesaa.net/


BLUE BACKS(ブルーバックス)は講談社が発行している新書版のシリーズで、個人的
には、科学の入門・啓蒙書として面白い本が多いと思ってます。


その2019年1月の新刊がこれです。著者は須藤靖さん(東大教授)。


いつもは、実際の本屋さんをブラついて、予備知識無しに面白い本を見つけるのが
楽しいのですが、中々本屋巡りをする時間がありません。
実際の書店も減少しているし・・・。
最近は、出版社のツイッターをリスト化してTLを眺めています。
これで面白そうな本を見つけるんですが、面白そうな本が多過ぎて困ります。
「買っちゃだめだ!買っちゃだめだ!買っちゃだめだ!」と言い聞かせています。
流石に、この本は我慢出来ませんでした(笑)。


宇宙論とか量子力学関係が好きなんですよ。
天体観測は、子供の頃から大好きでした。反射望遠鏡を自作(・・・実は挫折)した事
もあります。中学・高校は天文部でした。
物理も、特に量子力学は子供の頃に、数式を使わない入門書に夢中でした。
そこから、理工系の大学に進学したのですが。


受験数学は得意の部類でしたが、大学に入ってからの数学は全く異質でした。
・・・とにかく、私は数学がさっぱりピーマンでした。
量子力学の理解に必要な、偏微分方程式とやらが理解出来ませんでした。
よく卒業出来たものです。


閑話休題
そんな訳で、宇宙論量子力学の奇妙な世界、アイデアが好きなんです。
この本を買って、まず第3章から読み始めました。


これは、ヤバいよね(笑)。
シュレーディンガーの猫」「多世界解釈」「マルチバース」「量子自殺」ですよ!
多世界解釈」を唱えたヒュー・エヴェレットは別の本で知っていました。
シュレーディンガーの猫」に対する「コペンハーゲン解釈」を批判した人です。


ところで、私は昔「戸松遥さんはシュレーディンガーの猫である」という訳の分から
ない記事を書きました。あれが「コペンハーゲン解釈」というヤツですな。

エヴェレットは「量子力学が適用出来るのはミクロの世界のみ」に異議を唱えました。
マクロ世界にも適用すべき(実際にどこからどこまでがミクロ、マクロと線引きは困難)
との考えを進めると、「コペンハーゲン解釈」における「状態収縮」という超不自然な
現象を解消出来るそうです。
そこから、「あらゆる可能性を持った無数の宇宙が共存する」という数学的にも矛盾
しない結論が導かれます。


いやあ、これは楽しいなぁ。
だって「私とあやひーが、ああなってこうなる」宇宙が存在する(可能性がある)と
いう事ですからね!(多分)。


シュレーディンガーの猫」は好きだが「シュレーディンガー波動方程式」は嫌い。

映画『私は、マリア・カラス』を観ました。

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マリア・カラス(1923〜1977)は、20世紀最高のソプラノ歌手と謳われた、既に
伝説の歌姫(ディーヴァ)です。


クラシック音楽ファンならば、知らない人はいない筈です。
この映画は、新たに集めた自叙伝、手紙、映像を沢山使ったドキュメンタリーです。
朗読部分は女優を使っていますが、映像の中の実際の発言と比べても、声に違和感
がありません。非常に面白かったです。


学校時代の恩師による証言もあります。
○入学は17歳からなのに、13歳の時に年齢を偽って入学。
○誰よりも早く来て、誰よりも遅く帰った。
○教室に5時間もいる生徒は、マリア・カラスだけだった。
つまり、天才なのに誰よりも努力家だった。


マリア・カラスは、圧倒的な歌唱力とギリシャ的な美貌、そして数々のスキャンダル
によって、一般社会でも抜群の知名度を得たというのが皮肉です。


○28歳年上の男性との結婚
→旦那はマネージャー的な仕事だったようです。
後にカラスに「金と名誉にしか興味がない俗物」と酷評されて別居へ。
○数々の公演キャンセル
→カラス曰く「私よりキャンセルが多い歌手もいる」
○結婚しているのに、ギリシャの海運王オナシスと恋愛関係になる。
→後にオナシスの裏切り(ケネディ大統領未亡人との結婚)にあう。
→オナシスとジャクリーン・ケネディとの結婚を新聞で知ってショックを受ける。
 (オナシスからの連絡は無かった)
→そして、オナシスとの関係が復活する。
→53歳で心臓発作による急死(謎もある)。


沢山のインタビュー映像が、まるで女優のように見えます。
マリア・カラスは、オペラでの演技にも定評がありました。
曰く「演技力のないオペラ歌手は論外です」
カッコいいな。
いずれにしても、こんなオペラ歌手・ソプラノ歌手は二度と出ないでしょう。


あやひーはイタリアオペラを勉強していたし、マリア・カラスの主戦場もイタリア
オペラでした。当然、マリア・カラスの音源も聴いている筈ですし、一体どんな
感想を持っているのか、非常に興味深いです。
今回の映像でマリア・カラスが歌っていた曲は多いです。
その中で、あやひーに歌ってもらえそうな曲は
○私のお父さん(あやひーの尊敬している本田美奈子.さんも歌ってます)
○恋は野の鳥(ビゼー作曲「カルメン」より)
ぐらいかな。


まるでイタリアオペラのヒロイン(悲劇が多い)のように生きたマリア・カラス

「フェルメール展」に行きました。

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2018年10月5日〜2019年2月3日まで、東京・上野の森美術館で開催されている
フェルメール展」に行って来ました。


この美術展は、混雑緩和のために「日時指定入場制」を採用しています。
基本は前売りでチケットを買うシステムです。


今回、何と言っても現存するヨハネス・フェルメール作品35点のうち9点が展示される
のが凄いです。
そして、そのうちの「赤い帽子の娘」の展示が12/20までなので、見逃さないように
行ってきた訳です。


欲しかった図録付きチケットが平日の夜しかありませんでしたけど(笑)。


「日時指定入場制」なので混雑もないし、特に平日の夜は空いていた模様です。
とにかく、ゆっくりじっくり観賞出来て大満足でしたよ。
音声ガイドも無料で借りられます。


順路の最後に「フェルメール・ルーム」があって、8作品が展示されています。
「赤い帽子の娘」は12/20までの展示、1/9からは「取り持ち女」が展示されるので
開催期間全部で9作品の展示となります。
特に後期作品は「光の魔術師」の面目躍如というか、柔らかい室内光の処理が同時代の、
いや、それ以後の画家でも見られない繊細さです。人物や背景の描き込みも緻密です。
サイズの小さい絵が多いので、細かく観賞しにくいのが難点ですが。


「手紙を書く女」「リュート調弦する女」「真珠の首飾りの女」は、同じモデルかは不明
ですが、同じ服装なので同一人物と勝手に仮定(笑)。
そうすると、その女性の日常や人生までが、まるでドラマのように浮かび上がって
きます。一瞬の表情が本当に素晴らしいです。


今回の戦利品は、図録とクリアファイル、ミント缶でした。


1/9以降にまた行くつもりです。スフィアの皆さんも是非。演技に役立ちます・・・多分。

ミュージカルを観ました。『オペラ座の怪人〜ケン・ヒル版〜』(2018-09-06)

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会場 東急シアターオーブ 18:30開場 19:00開演


S席が割引価格になっていたので、つい買ってしまいました。
有名なミュージカルで、劇団四季の公演で有名ですが、初めて観ました。
「ケン・ヒル版」というのは、初めて舞台化された版で原作に最も忠実らしいです。
今回は来日キャストによる公演で、字幕付きです。


あらすじとしては・・・ストーカーのお話です(笑)。
オペラ座の美しいコーラスガール・クリスティーンに惚れた怪人、ファントム(何故か
オペラ座にこっそり住みついている)が、彼女をスターにするために色々と奔走(?)
しますが、クリスティーンが二枚目に惚れたので激怒。
彼女を拉致して無理やり結婚式を挙げようとしますが、追い詰められて自殺します。
というハッピーエンドなお話です。


面白かったです。一応、少しは知っていたのですが、ファントムの出自については
そういう話だったのか。「声は天使、姿は奇形」というのは、中々残酷な設定です。
途中、唐突に「ペルシャの王子」が前面に出てきた時は、若干目まいがしましたが、
そういう繋がりか!


「ケン・ヒル版」は、クラシックのオペラから曲を使っていて、それがオリジナル
曲を使ってる他の版とは違っています。
引用されてるオペラを、ちゃんと聴いた事がないので分かりませんでした(笑)。
分かったのは、バッハの「トッカータとフーガ ニ短調」ぐらい。
ファントム役のジョン・オーウェン=ジョーンズとかクリスティーン役のヘレン・
パワーの歌唱は流石の上手さ。
ソロ曲だと完全にオペラみたいな雰囲気です。


レミー役とかギリー役とか、脇役も芸達者で印象的です。
観客いじりはミュージカル的ですが、個人的には微妙です。
シャンデリアが落ちるか、という場面で客席に向かって「安い席は大丈夫」と言う
シーンがありました。私は高い席でしたが大丈夫な席、つまり後ろでした。
この会社からは、もう絶対にチケット買わないぞ(笑)。


終演後に、特別にジョン・オーウェン=ジョーンズが1曲歌いました。
アンコールではなく、事前に告知されていました。
歌ったのは、「レ・ミゼラブル」から「Bring Him Home」でした。
この後に、彼の単独コンサートがあるので、その宣伝も兼ねていました。
と言うか、それが目的なんでしょうね。日本語でアピールしていました。
有名なミュージカルスターでも、営業努力は欠かせない世界のようです。


「アンドリュー・ロイド=ウェバー版」も観たくなりました。

映画『カメラを止めるな!』を観ました。

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以下は感想ですが、盛大なネタバレがあります。
映画を観ていない人は、各自の判断でお願いします。


話題の映画です。300万円の低予算映画で単館上映だったのが、口コミで評判が
広がり上映館も増え、興行収入12憶円超えの大ヒット作品となりました。
気持ちのいいサクセスストーリーです。
娯楽映画として、とても面白かったです。


ゾンビ専門局開設記念として、30分ノーカット生中継のゾンビドラマ
『ONE CUT OF THE DEAD』の制作依頼を受けて、それにまつわる色々な話という
のが大筋です。まぁ、これが明らかになるのは後の話ですが。


「ゾンビドラマ『ONE CUT OF THE DEAD』を撮影するクルー」を撮影している体で
話がスタートします。
撮影中に、突然ゾンビが出現して大騒ぎになりますが、もちろんそれはドラマの
範囲です。
特筆すべきは、ドラマ約37分が1カット(1カメラ)撮影されている事です。
これは、ドラマ上の設定でもある訳ですが、実際に1カット撮影です。
よほど周到に準備や稽古をしないと大変な事になります。
だって、途中で失敗したら、フィルム編集出来ないので、全て最初からやり直しを
しなければならないのです。
カメラを止めるな!」というのは、ドラマ中の監督の叫びでもあります(笑)。


1カット撮影で思い出すのは、高垣彩陽さんの3rdシングル「たからもの」です。
これのMVが、1カット撮影だったそうです。約6分程度ですが、スケジュールの関係
で失敗が許されなかったそうで、かなりの緊張感で撮影に臨んだようです。
それが今回は37分ですからね。どれだけの準備をしたのか気が遠くなります。
因みに、今回は2日間のロケで、6テイク目に成功したそうです(笑)。


さて、ドラマが無事に終わってからが面白いです。
種明かし的な話になって、ドラマ製作や撮影エピソードが語られます。
出演者は一癖ある人達です。
ヒロインの松本逢花(演: 秋山ゆずき)は「私はいいんですが、事務所的にNGで〜」
とぬかす、アイドルの小娘。
相手役の神谷和明(演:長屋和彰)は、いちいち台本に文句を言う若手イケメン俳優。


順調に撮影が行われたように見えましたが、その裏側はトラブルの連続だった事が
明かされます。予定の役者は事故で来ないわ、役者は酔いつぶれるわ、体調壊すわ、
カメラマンはギックリ腰になるわ、予定にない事が起きるわ、カメラ用クレーンが
壊れるとか、てんやわんやです。
そこを、機転やアイデア、チームプレイで乗り切ってドラマを完成させます。
ドラマで普通(後妙な感じはした)だったシーンも、カンペを見ながらのアドリブ
だったりして笑えます。


個人的にツボッたのが、監督(役者が来なくて監督が急遽ドラマ監督をやる設定)が
主役の二人を罵倒するシーンです。
アイドルには「お前の人生がウソばっかりなんだよ!」とかイケメン俳優に「リハの
時からグダグダ言いやがって!」と予定のセリフみたいに言います。
モニター見ていた関係者が「アドリブ入れてる」と呟いていて笑いました。
気弱な監督は、強い事を言えなかったのが、アドリブで本音が爆発(笑)。
最後の人間クレーンは、カタルシスがありました。


この作品は、アイデアが素晴らしいと思いました。
金が無ければ頭を使え、って事ですかね。
もっとも、アイデアは舞台作品から拝借したようですが。
それでも、映像特有の表現も多いので、独立した作品だと思います。
そして、観客の多くはチームで仕事した経験があるだろうから、その難しさや
達成感に共感する部分もあるのではないでしょうか。私はそうでしたよ(笑)。


知ってる役者さんが、ほとんどいなかったのも新鮮でした。

映画『泣き虫しょったんの奇跡』を観ました。

2010年3月10日分から、試験的に書いています。
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会場 有楽町朝日ホール 8月22日(水)17:30開場 18:00開演
9/7の一般公開に先立っての試写会です。


面白かったです。意外にスクリーンが小さかったけど(笑)。
上演前に、豊田利晃監督と瀬川晶司五段のトークがありました。
豊田「(予定だった)松田龍平が直前にキャンセルしちゃって、遠くから龍平
目当てに来た人には申し訳ないです(笑)」
最初からキツいな。
確かに観客は、若手男性俳優目当てで将棋なんて興味ない女性達(年齢不問)と
将棋好きの男性達(年齢不問)に分かれていました(笑)。
私の周囲の話声からは、そんな感じでしたよ。


役者の演技について
豊田「松田龍平は、役に入り過ぎて、撮影が終わって3ヶ月くらい役から抜けら
れなかったみたい」
へぇ〜、と思ったんですが
豊田「彼は久しぶりに頑張ったようです(笑)」
一言多い。


撮影中、役者が段々将棋に詳しくなっていくという話の中で、永山絢斗さんに
ついて
豊田「3回くらい将棋の役をやっているのに、ルールも分かってない(笑)」
司会「流石に役者ですね」
そういう役者さんもいるでしょう。


さて、映画の内容は瀬川五段の自伝的な小説『泣き虫しょったんの奇跡』が原作
です。
プロ棋士を目指して奨励会に入った中学生が年齢制限(26歳の誕生日までに四段に
なれなければ退会)の壁で退会を余儀なくされます。
一旦はサラリーマンになりますが、アマとしてプロ相手に驚異的な勝率を挙げて
注目されます。
そして、周囲の人々の尽力もあって異例のプロ編入試験が実現します。
プロ棋士6人を相手に3勝すればプロ棋士になれます。
結果は3勝2敗で、見事合格します。映画は、その瞬間までを描いています。


豊田監督の「将棋を知らない人にも分かるように作った」という言葉通り、将棋の
細部にまで拘っています(対局はセットですが、棋士達は実際に対局している
将棋会館だと思ったそうです)が、将棋盤より対局者の表情に重点があります。
将棋の戦法や専門用語もほとんど出なかった印象です。


それでも、主人公の将棋への情熱や三段リーグの過酷さはよく出ています。
特に三段リーグの面々の個性や、殺伐とした雰囲気は話には聞きますが、大変
興味深かったです。
瀬川五段の人間的な優しさ(あるいは弱さ)の描写もよかったです。
三段リーグを突きぬけるには、抜群の強さと同時に、ある種の鈍感力も必要な気が
しました。
ホントにぴったりなのが、三段リーグを一期で抜けた藤井聡太七段ですね。
瀬川五段も藤井七段について、ちょこっと触れていました。


役者さんの演技も、中々印象的でした。奨励会の仲間達は流石に上手いですね。
強烈な印象を残したのは、イッセー尾形小林薫國村隼のベテラン陣です。
濃いオヤジ演技です。これは、年齢を重ねないと出ない味です。
松たか子もマドンナ的な役柄で儲け役でした。


将棋好きとしては、実際の棋士達の演技(?)にも注目しました。
行方八段は、見つけられなかったなぁ。羽生さんにも分からなかったとか(笑)。
特にプロ編入試験の配役には笑いました。
本人が演じればいいのに、わざわざ別の棋士を使ってます。
まぁ、佐藤天彦名人は断った気がしますが(笑)。


あやひーも真っ青な、全身ピンクの神吉六段。
ここだけ、本人の神吉宏充七段が登場しています。メガネからスーツから小物まで
オールピンクで、チョー嘘臭いというか、漫画チックですが実は一番リアルです。
実際の編入試験でも、オールピンクで瀬川さんを仰天させてます。負けたけど(笑)。
ここは、豊田監督流のユーモアと解釈しました。


細かいエピソードは別にしても、知っている話だったので安心して観賞出来ました(笑)。

映画『菊とギロチン』を観ました。

2010年3月10日分から、試験的に書いています。
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1923年(大正2年)の関東大震災後を舞台に、実在した「女相撲」とアナキスト
(無政府主義者)の政治結社「ギロチン社」の人々の生き方・人間像を描いた
群像劇です。


中々、面白かったです。
女相撲」と「ギロチン社」の交流は実際には無かったようですが。
女相撲」の人達の切実さ(貧乏、差別、夫の暴力からの脱出)と比べると、
「ギロチン社」の面々は甘過ぎます。
いくら立派な理想を掲げても、資金調達が企業への恐喝、要人襲撃も難しい
となると関係ない弟を襲うとか、余りに幼稚と言うか杜撰です。
当時の状況を現代から評価する困難さはありますが、少なくとも歴史の評価に
耐えられないレベルの行為です。


女相撲」の存在感が流石です。ここが弱いと看板倒れになってしまいます。
ヒロインの花菊ともよ(木竜麻生)は、小柄だし不安でしたが、段々それらしく
見えるようにはなりました。体力よりも技に活路を見い出したのは正解ですね。
女相撲」で圧倒的だったのは、梅の里つね(前原亜希)です。
見た目がいかにも「女相撲」(失礼!)だし、負ける場面は無かったかな。
セリフが少ないのが残念ですが、セリフを多くしたらこの人が主役になって
しまい、全く別の映画になりそうです。
それくらい、凄い存在感でした。


「ギロチン社」のリーダー・中濱鐵(東出昌大)が、チャラい(笑)。


口だけ達者で、やる事は恐喝ぐらい。
その上、東出さんの演技が、どう見ても他の役者さん達と違う(悪い意味で)ので
違和感があります。チャラさの上塗りみたいになってます。
でも、この配役は瀬々敬久監督の狙いだったのかも知れません。
劇中で、古田大次郎(寛一郎)が、中濱に向かって「あんたは何もしない!」と食って
かかる場面があるのです。
監督は、中濱の甘さを強調するために、東出さんの演技を計算していた可能性が
強い(笑)。


後は、私の知ってる役者さんでは、井浦新さん、嶋田久作さんが出ていました。
ちょこっとの出番ですが、場面が引き締まります。
寛一郎さんは、一瞬、三枚堂達也六段に似ていると思いました(笑)。


ところで、日照りで苦しむ地方が「女相撲」を呼ぶのですが、その理由が逆転の
発想で驚きました。
曰く「神聖な土俵に女力士を上げて神を怒らせ雨を降らす」との事です。
女相撲」がイロモノとして見られていたのは確かなようです。


この映画は3時間ちょっとありますが、流石に長過ぎる印象でした。
後半、個々のエピソードに深入りし過ぎな感じで、冗長に感じました。
それでも、刺激的で面白い映画でした。


こういう、間接的に「時代を撃つ」作品は好きです。