高垣彩陽さんと『私の頭の中の消しゴム』について。
2010年3月10日分から、試験的に書いています。
本家(2009年1月5日〜)は、こちらです。
http://stsimon.seesaa.net/
「10th letter」公演パンフレットには、出演者全員のインタビューがあります。
初出演の人や福山潤さんのように7回目の人もいます。
もちろん、全員に同じ質問なのですが、その中の一つに
「朗読劇『私の頭の中の消しゴム』出演にあたり」と抱負を聞くものがあります。
当然ながら、皆さんのお答えは似たようなものです。抱負ですからね。
「嬉しいです」「楽しんで演じられたらいいと思います」
「楽しみにしています」「楽しみたいと思います」「ワクワクしています」
「光栄に思います」「覚悟して臨みたいと思います」等。
その中で高垣さんのお答えは、かなり異質です。
「記念すべき消しゴム10回目の公演に出演でき光栄です!」の後に、こう続きます。
「日常の中で、ふと薫の言葉や心情がよぎることが多々あり、この作品が自分の心
に深く刻まれ根付いているのだなと感じます」
役者さんは、出演した作品から感情や技術を経験値として、積み重ねていくのだと
思います。そうやって役者として成長していく。
だけど、出演が終われば、直後は別としても、演じた人物の言葉や心情はほとんど
無意識のうちに忘れるものではないでしょうか。
そうしないと、現実生活に影響が出そうだし、そんなものを抱え込んでいたら、
精神的にも辛いと思います。
だけど、どうも高垣さんは違うようなのです。ずっと抱え込んでいます。
以前「高垣彩陽論」の中で
「高垣さんの役柄へのアプローチ方法は、精神的な負荷が高いと思います」と書き
ましたが、それは演じるアニメキャラとの関係においてでした。
舞台のような全身を使った演技では、それが及ぼす影響はアニメキャラより遥に
大きいのは自明でしょう。若干、心配にはなります。
また、高垣さんは公演パンフの別の質問「お客様へのメッセージ」の中でも
「浩介と薫の互いを愛し合う姿は、私の憧れです」と答えています。
これは、公演パンフ用の儀礼的な言葉ではありません。本心なんですよ(笑)。
『私の頭の中の消しゴム 7th letter』開幕直前の「あやひごろ」(2015-04-28)でも
「浩介と薫の関係は真実の愛のカタチだと思うのです」と書いています。
「7th letter」2日後の「あやひごろ」(2015-05-04)では
「この作品との出会いは人生を変えてしまうようなものだと私は思っています。
私自身が観劇後、
日常のなかで浩介と薫の生き方を思い出し、
価値観に影響し得るほどの衝撃でした」
高垣さんの初出演は、2014年の「6th letter」ですが、2013年に「5th letter」を
観劇しています。出演前でもこれほどなのですから、出演したらどうなるのか、
それが、「あやひごろ」や公演パンフでの発言でした。
極め付きは、「あしたも晴レルヤ」(2015-06-25)#246での発言です。
これは、舞台「元カレ」出演直後のものです。
「私の中で『消しゴム』の浩介が理想の男性だったんですけど、そこにユーキ君も踊り
出てきて、「どこにいるんだ!私のユーキと私の浩介は!」みたいな事を言ってたん
ですけど(笑)」
因みに「元カレ」では、高垣さん演じる佐藤カンナは、「ユーキ」との結婚式会場で
毒殺されてしまいます。
この発言からは、やっぱり出演作品に影響を受けている様子が分かります。
だとしたら、これらの作品よりもドロドロとした愛憎劇を演じたら、どうなるのか?
その時の恋愛相手も「理想」となるのでしょうか。
いずれにしても、作品世界が高垣さんの日常に影響を与えない方が安心できます。
まずは、理想の恋愛像を出演作品内に求めるのは、止めた方がいいと思います(笑)。
公演パンフを持っている人は、是非高垣さんと他の人のお答えと比べて欲しいです。