藤井聡太七段(16)の強さが加速している!

2010年3月10日分から、試験的に書いています。
本家(2009年1月5日〜)は、こちらです。
http://stsimon.seesaa.net/


1月20日に名古屋で行われた、第12回朝日杯将棋オープン戦本戦トーナメント。
前年優勝者の藤井聡太七段(16)が登場しました。
この棋戦は持ち時間が40分の早指しなので、午前中の対局に勝つと午後にも対局して
準決勝進出者が決まります。


さて、藤井七段の初戦の相手は稲葉陽八段(30)でした。
稲葉八段とは2017年12月にNHK杯戦で戦い完敗している相手です。
A級棋士の壁を感じさせるものがありました。藤井七段はその後、A級棋士やタイトル
ホルダーにも勝っていますが、やはり難敵に間違いありません。
結果的には、藤井七段の研究手順が炸裂して快勝でした。
平日は高校に通っているのに、深い研究をしている事にも驚きます。


午後には、やはりA級棋士糸谷哲郎八段(30)と対戦。
藤井七段の強引とも思える△8七角からの攻め。
普通、こういう攻めには「返し技」があるのがプロの将棋です。
AbemaTVで解説した佐々木勇気七段(24)も、最初は無理気味と思っていたようですが
「藤井さんがやるんだから成立しているんでしょう」と言い出しました(笑)。
16歳にして、プロ仲間からもその指し手に絶大な信頼を得ています。
そして、その通り先手には受けがなく、攻め潰されました。


特筆すべきは、2局とも後手番での圧勝でした。
将棋というゲームは、統計的に先手がやや有利となっています。
それでいて、この内容とは恐れ入ります。
大盤解説の木村九段(45)は
「プロでも1局のうち1つか2つはミスはするものだが、ほぼノーミス。2局とも
 仕掛けてからは優位に運び、“完全試合”といってもいい」と大絶賛。
藤井七段の師匠、杉本昌隆七段(50)も
「安心して見ていられ、2局とも万全だった」と高い評価でした。
何だか、格下相手みたいな言い方です。


通算勝率もあり得ない8割5分に到達、一体どこまで強くなるのか楽しみです。