NHKテレビ「プロフェッショナル 仕事の流儀」に神谷浩史さんが登場(2019-01-07)

2010年3月10日分から、試験的に書いています。
本家(2009年1月5日〜)は、こちらです。
http://stsimon.seesaa.net/


サブタイトルは「答えを求めて、声を探す〜声優・神谷浩史〜」でした。


何と神谷さんに5か月間も密着取材したそうです。
仕事現場の映像が多い、つまり神谷さんの言葉も、ほぼアフレコ前後に語られたもの
です。だから真剣な表情です。


やはり、神谷さんの発言が声優の本質を語っていて興味深いです。
以下「」内は神谷さんの発言、()内はナレーションやテロップです。
「声優って作品だったり、キャラクターがないと存在できない」
「自分で仕事は作れないし、常に己との戦い」
「成功しても誰も褒めてくれないけど失敗したら、むちゃくちゃ言われる」
(カメラが見たのは、名声の陰でもがき続ける43歳の男の姿だった)


「決まんないですよ。オーディション落ちまくり」
「自分が持ってない才能に恵まれている人を見ると、羨ましいなと思いますよ」
一体、誰の事を言っているのか知りたい。
「現場に行くのは怖いし、台本もらって「うわ難しいな」全然理解できねえやって」
(激動の声優界)
(声優志望者が年間3万人とも言われるこの世界。生き残れるものは、ごく僅かだ)


「この仕事初めてからこっち、安定なんて一切ないですから。ハングリー精神ですよ」
(己が発する声だけで生きていく、その覚悟とは一体?)
(新たな挑戦)
朗読劇に取り組む神谷さんの映像。
(挑むのは新感覚の朗読会。それは声優の可能性を見い出すための勝負の舞台)
「どうせやるんだったら、まだ誰もやったことないような、自分が想像している範囲
のものしかできないって、つまんないなと思うんですよ」
役柄が「全然理解できない」と演出家に詰め寄る神谷さん。


(声の仕事だけで終らないのが、今時の声優なんだそうだ)
イベントに出演(舞台挨拶)する神谷さんの映像。
(最近は声優にもタレント性が求められている)
イベントの楽屋の映像。イベント出演について
「嫌ですよ。向いてないから声の仕事しているのに(笑)。なんで人前に自分の姿を
さらさないといけないのか、よく分からないですよ(笑)」


(神谷は中堅のエース。これからの声優界を担うと期待されている)
(だが自身は時代が求める声優のありかたについて、自問し続けていた)
「主は作品にあるべきだと思っていて。作品ありきでその作品を作る上で必要な存在」
「理想としては自分の気配を消して、作品の一個の歯車に徹するっていうことが、僕が
目指しているものなんですよ」
進撃の巨人」のアフレコ映像。音響監督との打ち合わせ。セリフのニュアンスを
変える様子など。
(製作者が求めるものにどこまでも答えようとする神谷。信頼は絶大だ)
音響監督「思ったものを必ず返してくれる。思った以上のものがサプライズで乗っかっ
てくる。できるためには、どうしたらいいんだってことを、常に前向きに考えている
ところ」


(声優として自らに課す、ひとつの思いがある)
(上がりはない)
「上がりはないんですよ。芸術家じゃないんで僕ら。プロの人達って誰かがOK出すん
ですよ。だから納得しようがしまいが、そこで作業終るんですよ強制的に。そこまでで
自分が納得するものを提出しない限りは、ずっと悔いを残し続けることになるんですよね。
努力しなかったら、しなかったなりの音になっちゃうし、努力したらしたなりの音になる
し、それはどの作品もそうなんですけど。もっといいものができるんじゃないかって、
毎回思ってます」


(自ら、出来上がりに終りを決めない神谷。その姿勢は徹底している)
外画ドラマの吹き替え映像。
セリフについて違和感のある神谷さんが自分の考えを述べる。
演出家と話し合い、セリフとニュアンスを変更する。
(神谷は常にキャラクターの心の動きを突き詰める)
ナレーション仕事でも同様との説明あり。
(現場現場で、神谷は自分に何が出来るか、追及し続ける)


(何故神谷は、相手の期待以上のものに拘るのか?そこに神谷が神谷たる流儀があった)
「責任感だと思いますよ、その場その場のね」
「よく七色の声みたいな感じで、まるで別人みたいな声質でお芝居される方もいらっ
しゃいますけど、僕はそういうタイプでは残念ながらないので。向こうが求めている
以上の何かを提示しないと、次も求めてもらえないんじゃないかみたいな」
(期待を超えないと、次はない)
「今の不安というのは、ずっとですよ。ずっと思ってます、この仕事始めてからこっち
安定なんて一切ないですから」
「安定なんて一切ない」って前にも言ってました。大事な事なので2回言いました感が。


ナレーション仕事の後で
「今回は短期雇用だったな(笑)。よし、また新規雇用目指して頑張ろう」
(オファーがなければ、収入ゼロという厳しい現実。そして自分の自信のなさを埋める
ため努力し続ける神谷。そうまでして、何故この仕事にのめり込むのか?)
「僕、何だかんだ言っても、現場にいる事が好きなんですよ。だから、そこに居続ける
ための努力をしているんだと思います」
「作品やってる時は楽しいです。そんだけです」


声優ブームの説明。神谷さんの音楽活動紹介。
「やっぱり僕ら、日雇い労働者なので「ここに行ってください」「このお仕事をお願い
します」つて依頼がないかぎりは、自分から能動的にお仕事を作っていけないんですよ
ね」
(求められれば何でもやるという神谷。そこには声優という仕事を全うしたいという
ひとつの覚悟があった)
19歳でデビューのお話。アニメブームで20代半ばでチャンスが来た。
バイク事故のお話。1か月間の記憶が無し。主役アニメの初収録日だったが大きな問題も
なかったそうです。
「ああ、そうか。僕じゃなくても成立するんだなあって」
(自分の代わりは、いる)
「ある意味、この業界にすがらないと生きていけないかもな。そのためには自分で動か
ないといけない」
そこから仕事に積極的になったそうです。自ら売り込んだそうです。つまり営業ですね。


「自分の居場所なんてないって、ずっと思っていましたけど、自分からアプローチすれば、
居場所を作ってくれるんだなって」
(居場所は、自分で作る)
「作品を作り続ける場所にいられるって、やっぱり常に必要とされているってことじゃ
ないですか。だから、休みは怖いですし、いまだに。身体が動かなくなることも怖いし、
人から信用されなくなるのも怖いし、怖いものだらけですよね」
「自分を着ようしてくれる人が「またこの人と仕事したいな」って、思ってくれたら最高
だと思っています」


後は新しい仕事、新感覚の朗読会について。声優の活動を広げる活動です。
ここでは、シナリオの弱い部分にハッキリ意見を言う神谷さんが痛快。
関わっている部分が大きいので、発言権が大きい印象です。


大変面白かったです。
声優という仕事を正確に理解出来る内容になってます。
ナレーションは若干大げさですが(笑)。
物足りない点は、お仕事の準備過程が省略されている事かな。
自宅でどのように準備しているのか、5か月間も密着取材しているんだから、少しは
記録として残して欲しかった。神谷さんが拒否した可能性も大きいか。


同じNHKの「あけおめ!声優大集合」のスタッフはこれを観て勉強しろよな(笑)。