舞台『Run for Your Wife』の初日を観ました。

2010年3月10日分から、試験的に書いています。
本家(2009年1月5日〜)は、こちらです。
http://stsimon.seesaa.net/


Zeppブルーシアター六本木 11月30日(水) 開場18:30 開演19:00


作レイ・クーニー翻訳小田島雄志/小田島恒志 演出野坂 実
ラフィングライブ第2回公演です。
ラフィングライブは、山寺宏一さん、水島裕さん、野坂実さんによる演劇ユニットです。
出演ジョン・スミス:山寺宏一
メアリー・スミス高垣彩陽
バーバラ・スミス:寿 美菜子
ポーターハウス警部:岩崎ひろし
トラウトン警部:高橋広樹
ボビー・フランクリン:小野賢章
新聞記者:横田健介
スタンリー・ガードナー:水島 裕


開演が15分程遅れました。
私は開演ギリギリに到着したのですが、その時にチケット当日引き換え者が数十人も並んで
いたので、定時には始まらないと思いましたよ。
山寺さんによると、「明日は改善する」との事でした。


開演前から舞台セットは見えています。
別の場所に住んでいる、メアリーとバーバラの部屋という設定です。
つまり、ここでメアリーとバーバラが同時に何かしていても、別々の部屋で行われているという
お約束です。観客は、すぐに慣れます。
ジョン・スミスは、タクシー運転手でメアリーと結婚して、4ヶ月後にバーバラと結婚(重婚)した
というトンデモナイ人(笑)。
キッチリとスケジュール管理をして、二重生活を送るジョン。
しかし、事件に巻き込まれ負傷、病院に担ぎ込まれて、スケジュールが狂いさぁ大変。
バレそうになるのをジョンが嘘で誤魔化すうちに誤解が広がり大騒ぎ、というお話。


正直、爆笑につぐ爆笑では無かったかな、個人的には。
流石に原作はよく練られていて、誤解の広がり方は見事な作りです。
個々のやり取りは面白いし、役者さんも上手いです。
話の展開が凄すぎて、最後にジョンが正しい説明をしても、とても納得出来ない状況です(笑)。
だけど、作品が作られた時代の古さを感じさせる点もありました。
名前が出たテニスのエドベリって、30年ぐらい前の選手だし(笑)。


それよりも後半、誤解というか笑いのネタがホモとかゲイばっかりなのです。
これって、ゲイの人が観て笑えるんでしょうか?
劇中で「ゲイでも罰せられなくなったし」みたいな発言もあったし、そういう背景抜きに単なる
コメディとして観るのは辛いです。
因みに、イングランドでのゲイの合法化は1967年だそうです。驚くほど最近です。
日本は、1880(明治13)年とか。
流石に、英国喜劇はアクが強くて一筋縄ではいかない印象です。


さて、ここからが本題です(笑)。
みなちゃん演じるバーバラは、結婚しているとはいえ、実質的には愛人(本人は気付いてないが)です。
そして、みなちゃんの愛人感が半端無いです(笑)。あれは、人妻という感じではないなぁ。
気が強くて、ジョンを支配しているように見えますが、結果的にはお人好しか。
このお話での一番の被害者というか、振り回された人はあやひー演じるメアリーです。
良き奥さんで、ジョンを心配しまくります。
前半の終わりまでは、あやひーとみなちゃんの配役を逆にしても成立するかな、などとボンヤリ
考えていましたが・・・。


後半に入ると、この考えが誤りだと気付きました(笑)。
特に、メアリーがヒステリーを爆発させるシーンが凄すぎて。面白いけど鬼気迫る迫力です。
これは、あの絶叫を含めてあやひーじゃないと無理だと思いました。あんな声、誰が出せる?
リミッターを解除したあやひーの演技に圧倒されました。大満足です。
あやひーの演技が凄いのは分かっているつもりですが、その予想の上をいく人ですなぁ。
それにしても、ジョンのつく嘘がゲス過ぎて、というか普通に考えてジョンは只のクズだよね(笑)。
流石に、英国喜劇は(以下略)。


千穐楽は、例によってあやひー中心に観る予定です。