声優は、なぜフリーになるのか?

2010年3月10日分から、試験的に書いています。
本家(2009年1月5日〜)は、こちらです。
http://stsimon.seesaa.net/


最近、フリーの声優5人が集まって「相互プロフィールサイト」なるものを立ち上げました。
メンバーは、儀武ゆう子さん、門脇舞以さん、清水愛さん、世戸さおりさん、成瀬未亜さん
となっています。
まだ試験的な運用らしく、ボイスサンプルはあるのに連絡先も載っていない状態です。
もちろん今後は、これを営業用に活用していく狙いでしょう。
なかなか良いアイデアだと思います。


同人誌『スフィア論』でも書きましたが、一般的に「声優」と「所属事務所」との関係は
ビジネスライクなマネージメント契約のみです。
「所属事務所」は、オーディションに「声優」を呼んでもらうために営業活動をする訳です。
しかし、通常1人のマネージャーが担当する声優さんは十数人にのぼります。
そのために、充分な営業活動が出来ているのか、「声優」さん側から見れば、疑問に思う
場合もあるかと思います。あるいは、自分が出演を希望する作品のオーディションに呼んで
もらえなかったり、マネージャーと充分な意思の疎通が無かったりすれば、マネージメント
契約の意味を考え直す人が出てきても不思議ではありません。
「声優」さんは、オーディションで役を得れば、それは「自分の実力」と思うでしょう。
「所属事務所」には、手数料を取られるのだし、あんまり恩義を感じないかも知れません。
「所属事務所」の営業活動も、「声優」さん側には見えにくい活動でしょう。
だから、自分のために大した営業活動をしていない、という不満がでる可能性もあります。
スフィアの皆さんも、かつてマネージャーさんがカラオケで自分達のCDを配って営業活動
していると知って、かなり驚いていましたからね。
つまり、他にも理由はあるにしても、フリーになる声優さんは、自分の能力については、
かなり自信を持っている事は伺えます。そして、営業活動への過小評価の傾向も考えられ
ます。
フリーでの営業活動は大変だと思います。関係者に名前を覚えてもらうのは、よほど実績が
ないと困難でしょう。フリーになるのは、ベテランが多いのも、そういう理由でしょう。
そんな訳で、今回のような行動は、ある意味では必然とも言えます。
いずれにしても、頑張って頂きたいものです。


スフィアが、上記のような意味では特殊だというのが『スフィア論』の論旨の一つでした。