『仮面ティーチャー』における高垣彩陽さんの役に疑問あり。

2010年3月10日分から、試験的に書いています。
本家(2009年1月5日〜)は、こちらです。
http://stsimon.seesaa.net/


この芝居のチケットを取ろうとしたけど、取れませんでした。
なので、情報としては「あやひごろ」(2015-10-04)に依拠しています。
あやひーの役は、校長の奥さんで年齢は40代後半、高校生の息子がいるという設定です。
私は前にも書いたけど、あやひーには『欲望という名の電車』のヒロインを演じてもらい
たいとさえ思っています。(これは救いのない役だし、最後は破滅します)。
だから、広く役柄を演じる事には大賛成ですし、それが役者というものだと思います。


ところで、「その役を演じる事が可能な役者」と「その役を演じる事が最適な役者」とは
別です。それが一致した時に「ハマリ役」という評価が得られるのでしょう。
さて、この舞台におけるあやひーの役はどうなのでしょうか。
あやひーの演技は、ファンならご存知のように、母親の声どころかお婆さん、お爺さん
の声まで出せます。
だからと言ってその役が、あやひーにとって適役と思う人はいるのでしょうか。
今回の役柄を知って、そんな事を考えてしまいました。
そして、どういう経緯であやひーがキャスティングされたのかが気になりました。
普通に考えれば、役の年代の人か、それより若干上の年代の人をキャスティングすれば
役の人生と重なる部分も多いし、演技としても自然ではないでしょうか。
駄菓子菓子、この舞台がイケメン達を見せるミュージカルである事を考えると、商売上
そうもいかなかったらしい(笑)。


もし私がこの作品のプロデューサーだったとして、あやひーをキャスティングする理由は
何かを考えてみます。まぁ、一種の思考実験みたいなものです(笑)。
→国井美幸役は、役と同年代の役者でもいいけど、イケメン目当てのお客は増えないなぁ。
→その役者目当てのお客、この場合はメインとしては男性のお客が増えればいいな。
→やっぱり、国井美幸の年齢より若い女性の役者が必要だな。
→若い役者で、国井美幸の声を出せて、メイクや衣装で母親の雰囲気が出せる人がいるか
→おお、声優で舞台経験のある高垣彩陽さんは、どうだろう。ミュージカルでヒロインの
 経験もあるし、声優さんなので40歳代後半の声も出せる。そして、高垣さん目当ての
 お客も見込める。よし、ミュージックレインにスケジュールを聞こう!
みたいな感じかな。少なくとも、50%ぐらいは合ってると思いたい(笑)。


野球などで「ユーティリティープレイヤー」という言葉があります。
これは、複数のポジションを守れる選手で、滅多にはいません。
何故なら、各ポジションは専門化していて、そのポジションに精通するには才能も経験も
必要だからです。だから、「ユーティリティープレイヤー」は、尊重されますが便利屋と
して使われる傾向もあります。直訳すると「役に立つ選手」ですからね。
あやひーは、役者として「ユーティリティープレイヤー」と思われているのかも。
舞台では既に17歳から40代後半までを演じた訳で、そんな20代の役者さんは、あんまり
いないと思われます。これから益々「ユーティリティープレイヤー」としての需要が増える
かも知れません。
あやひー自身は、そういう経験を喜ぶだろうし、その事を糧として成長するのは間違いない
と思います。経験値がプラス1ぐらいは増えるのかな(笑)。
駄菓子菓子、それは、ファンとして単純に喜ぶべき事なのでしょうか。
私は一ファンとして、あやひーの演技力にふさわしい役を観たいのです。
高垣彩陽という役者は、ミュージカルのヒロイン役をオーディションで勝ち取った人なん
ですよ!ヒロインというポジションでこそ輝いてもらいたいのです。
せめて、メインキャストでのあやひーが観たいな。


つまり、今まで書いた事を分かり易く(超訳して)言うと
「あやひーにそんな役をさせるんじゃねぇよ!」に近いかな(笑)。
まぁ、他にも思う事は色々ありますが、今回はこれくらいにしておきます。


これは、正しいとか間違っているとかではなく、あくまで私の個人的な感想です。