フローレンス・ジェンキンスの謎。

2010年3月10日分から、試験的に書いています。
本家(2009年1月5日〜)は、こちらです。
http://stsimon.seesaa.net/


クラシック音楽ファンならば、一度は聞いた事のある名前でしょう。
その伝説のソプラノ歌手、フローレンス・ジェンキンスの話が映画になったそうです。
「伝説」と言っても、マリア・カラスみたいな超絶歌姫ではありません。
そう、超下手なソプラノ歌手として有名だったのです。
私も以前、クラシック音楽のラジオ番組で聴いて・・・笑いコケました。


私の怪しい知識では、この人は
○正規の音楽教育を受けた事がない
○お金持ちの婦人
程度でしたが、正確には父の遺産を引き継いだ40代から、本格的に活動しているようです。
まぁ、お金持ちの道楽です。
だけど、最後は76歳の時に、カーネギーホール(個人で貸し切り!)でリサイタルを開いて
います。
残された録音を聴くと、実力は分かります。よりによって、何でこんな難曲に挑む?
一応高音は出ていますが、最初から音程がハズレまくり、テンポも大きく揺れています。
難しい箇所では、ついテンポが落ちるというのが実態でしょうか。素人の特徴です。
だから、何と言うのか、音楽になっていません。
だけど、そのユーモラスな歌唱が大衆の心に響いたから伝説になったとも言えます。
彼女は、自分への酷評も知っていたのですが、自分を「上手い歌手」と信じていた、という
のが定説です。
何事も自分の信念をトコトン追及するならば、その人にとっての楽園に到達出来るという
事なのでしょうか。
この人の歌を聴くと、本当に音楽が好きだったのは分かります。
その点は、我が歌姫との唯一の共通点かも知れません。
人間的には、音楽以外では好人物だったらしいです。それも何となく分かります。
この人の歌は、多分あやひーも聴いた事がある筈。感想を聞きたいものです。


この映画と、チェスのボビー・フィッシャーの映画は観たいなぁ。