大相撲春場所千秋楽は、アニメみたいな展開だった。

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横綱稀勢の里が12連勝後の13日目、日馬富士との一戦で負け、左肩を負傷。
14日目は、明らかに負傷の影響で力を出せず破れ12勝2敗になりました。


カド番大関照ノ富士はケガの影響で久しく不振でしたが、今場所は体調も良いらしく
14日までで13勝1敗で、千秋楽に稀勢の里と直接対戦となりました。
ここで負けても13勝2敗で並び、優勝決定戦に持ち込まれます。
稀勢の里の左腕をほとんど使えない状況からは、照ノ富士が直接対戦で楽勝すると思い
ました。競馬で言えば、単勝1.1倍の人気馬かな(笑)。
それほど、今場所の照ノ富士は強かったのです。


ところが、稀勢の里は直接対決に勝って、優勝決定戦でもまさかの逆転勝ちで優勝。
「アニメみたいな展開」と書きましたが、現実にあり得ないような展開でした。
こんな事があるんだなぁ、と興奮しました。


冷静に振り返ると、伏線はありました。
稀勢の里が負傷しているのは確かです。
問題は、照ノ富士側に色々ありました。
14日目に琴奨菊と対戦した照ノ富士は、立ち会いで変化して簡単に勝ちました。
これが、もの凄く評判悪かった。観客のブーイングも酷く「モンゴル帰れ」とかのヘイト
みたいなものがあったとか。観客の質が悪いな、大相撲も。


不評の理由としては
琴奨菊は、この一番に負けると大関復帰が断たれる。
②巨体の照ノ富士が、格上なのに小細工で勝った。
大柄な大関横綱が格下に小細工で勝つと「国技に相応しくない」と文句を言うヤツが
いるのです。こういう時だけ「愛国心」、いや「国技」を持ち出すんだよね。
そんなに「国技」を言うなら、外国人力士を禁止にしたら?
そうなったら、大相撲は存続出来ないんじゃないかな。
大相撲にスポーツ成分が多いと考えれば、小細工も立派な戦術です。


千秋楽にNHKのアナウンサーが言ってましたが、照ノ富士の足腰の状態も悪いそうです。
ケガからの回復途上で、終盤になって疲労から状態が悪くなったそうです。
ふてぶてしいまでの相撲振りから、悪役にピッタリだったのも不運でした。
状態が悪いので、省エネで勝とうとしたのが14日目だったのかも知れません。
稀勢の里との対戦でも意外に脆かったのは、そのせいならば納得出来ます。
稀勢の里が勝ったというより、照ノ富士が負けたという印象が強いのです。
それにしても、劇的な逆転劇だったなぁ。
まるで、伝説の「キンシャサの奇跡」みたいです。えー、馬の元ネタの方です。


教訓としては、単勝1.1倍の人気馬も信用するなという事ですね。←違います。