大竹しのぶさんの演技話が不思議な領域に入ってます。

2010年3月10日分から、試験的に書いています。
本家(2009年1月5日〜)は、こちらです。
http://stsimon.seesaa.net/


大竹しのぶさんは、新聞にエッセーを連載しています。
日常や親とか子供の話、演じているお芝居の話もあります。
先日のエッセーでは、最近演じた役(14歳の男の子)について語っています。


最初は、インタビューでよく受ける質問についてのお話です。
 「演じている時は、その人物に100%なり切っているのですか?」。インタビュー
 の時によく聞かれる質問だ。「いえ、いえ、いえ。なり切ることは出来ません。
 演じている自分を冷静に見ている自分は必ずいます」と答える。
このあたりは、沢城みゆきさんも同じ意味の事を言っていて、中々興味深いです。


そして、最近演じた役について
 最近も、とても変わった肉体の変化を体験した。この間まで演じていた「にんじん」
 でのこと。私は14歳の男の子を演じていたのだが、毎日毎日演じているうちに、
 自分の身体の中に妙なものを感じるようになる。
 (中略)
 時々突如として現れる、私の身体の変化。それは何と「おチンチン」だった。あ、
 男の子って、こんな風に感じちゃったり、ここがよりどころになったりするんだ。
 と、ざっくりした感触なので(当たり前か)上手(うま)く言えないが、私は確か
 にそれを感じていた。


つまり、「物理的」にそれを感じていたと。何だか凄い話だと思いましたが、本当に
驚愕したのは、その後の話でした(笑)。
時々行くという、リンパマッサージに行った時の話です。
 2カ月ぶりに私の身体に触れたその方が、首を捻(ひね)っている。どうもいつもの
 ように私の身体を把握できないという。彼女の手が止まり、こう言い始めた。
 「あのう、変なことを言ってもいいですか? 何か異物みたいなものがある気がして」
 「凄(すご)く変なんですけど、ここにおチンチンみたいな……」
 私は、その人の手を取ってブラボーと叫びたくなった。そうなんです。私もこの
 2カ月間感じていたものなんです。お互いにお互いを褒め合って、笑い出した。
 お芝居って面白い。人間の身体って面白い。勿論(もちろん)、芝居が終わった途端、
 私の身体の異物はどこかへ消えていった。
この話はどう解釈したらいいのか、色々と悩むので考えない事にしました。


あやひーか同じ事を言い出したら、全力で考えます(笑)。