Retrospective 2ndコンサート「SIDE A/SIDE B」(2018-02-24)

会場 神楽坂The Glee 18:30開場 19:30開演


Retrospective(作曲家・ピアニスト 後藤望友 & チェリスト 河内ユイコのデュオ)
の2ndコンサートに行って来ました。
場所は前回と同じ、神楽坂The Gleeです。


開演
「SIDE A」
01.Opening(Instrumental)
02.Overture!
03.Magic Space


後藤「皆さん、こんばんは。本日はようこそお越し下さいました。改めまして
作曲、ピアノの後藤望友とチェロ、河内ユイコによるRetrospectiveです。どうぞ
よろしくお願い致します」
(会場、拍手)
1stコンサートから3ヶ月で2ndコンサートが出来た事へのお礼など。
1stに来た人を挙手で確認する後藤さん。


後藤「その時とトーク内容が若干被るかも知れませんけれども、温かいお気持ちで
ご覧頂ければと思います」
前回との違いを説明する後藤さん。
前回→1部2部ともオリジナル曲。
今回→1部である「SIDE A」はオリジナル曲。2部「SIDE B」はアニソンカバー曲。


オリジナル曲については
後藤「Retrospectiveの作品は、全て私が作曲・編曲を担当しております。そして
その曲というのは、お聴き頂いたように優雅なクラシック音楽という訳ではなくて、
少し前衛的な響きのする曲になっています。私は常々、曲を作曲するにあたり、
クラシックはクラシック、ジャズはジャズ、ポップスはポップスなどといった
ジャンルの範囲内だけで作曲する事に疑問を感じておりました。もっと広げて言うと
古い物、新しい物といった括りも、少し無意味な気がしています。ですが、これは
伝統を壊したいという意味ではありません。私達は二人ともクラシック音楽出身で
クラシックというものが、私達の音楽の礎にある事には間違いありません。
ですが、過去の作曲家達も当時は、現代を生きた最先端の作曲家だったように、私達
も今を生きている生身の音楽を扱っているという事を、常に意識しながら過去を学んだ
上で、それ以外の事も柔軟に取り入れて、ジャンルや時代、分け隔てなく今出来る事
は何だろう?と真剣に向かい合っていく姿勢こそが、逆に伝統を守る事なのでは
ないのかなと生意気ながらにも思っています。皆様におかれましては、これから始まる
一部の音楽に少し戸惑われる方もいらっしゃるかも知れませんが、そのようなジャンル
や時代といった固定観念をどこかに一度置いていって頂きまして、何かよく分からない
けどカッコいい音楽だったなと、感覚的に思って頂ければ幸いに思います」
前回も同様の挨拶というか、活動理念の表明がありました。
気宇壮大でカッコいいです。自分達の活動理念をここまで明確に語るユニットも珍しい。
スフィアは・・・・・・まぁ、いいか(笑)。


04.Naked Black
Retrospective結成後、初めて作った曲との事です。


05.A Distant Memory
06.Flashing Journey
05.は後藤さんの母方の祖母(後藤さんを溺愛)が亡くなった時に作曲。
そういう状況を知ってる河内さんが、ややウルウルしていました。
ノスタルジックな印象の曲です。


後藤「それでは、満を持してチェロの河内さんです、鼻スースーして(笑)」
河内「泣くの我慢しちゃった」
後藤「それぐらい想いを込めて、演奏してくれた訳です」
河内「チェロの河内ユイコです。さっきの「A Distant Memory」もリハの時点で1回
泣いてて。話を聞いただけで涙もろくなって」
河内さんから、最近のRetrospectiveの活動についてのお話がありました。
ラジオ出演、松屋銀座の松美会(しょうびかい)出演など。
松美会とは、上得意と松屋の取引先が対象のイベントらしいです。
河内さん、帰国子女で美人でスラッとしていますが、話すと庶民的雰囲気がダダ漏れ
で不思議な人です。


07.Refrain Holic
08.A Story
07.について後藤さんが「繰り返しに力があると感じている」という話が印象的。
単純な繰り返しというより、変奏曲的な内容です。
私にはクラシック的な曲に聴こえました。
バッハの「音楽の捧げもの」とか「ゴルトベルク変奏曲」を連想しました。
08.はバラード系でクラシックの小品、あるいは映画音楽に使えそうな曲。
ここで20分の休憩。


「SIDE A」では客席から見て、左手に後藤さん(ピアノ)、右手に河内さん(チェロ)
だったのですが、「SIDE B」では逆になってました。背中合わせでアイコンタクトが
取れなくなってました。プロだから問題ないようです。
私の席からは後藤さんが見えなくなりました・・・。肘で弾く場面見えなかったよ。


「SIDE B」
09.Opening(Instrumental)
10.めざせポケモンマスター
後藤「第2部では私達の活動のB面をお披露目致します。B面の活動とは日本文化を
世界に発信していこうという活動です」
という事で、アニメ曲をカバーというか(原曲に敬意を払いつつ)リメイクした演奏
活動です。


11.残酷な天使のテーゼ(新世紀エヴァンゲリオン)
12.紅蓮の弓矢(進撃の巨人)
13.名探偵コナンメインテーマ
14.キューティーハニー
15.おどるポンポコリン(ちびまる子ちゃん)
16.ユーリ!!! on ICE
17.ようこそジャパリパークへ(けものフレンズ)
18.鉄腕アトム


アンコール
19.Triple ZERO
20.Tank!(カウボーイビバップ)
終演


楽しくて適度な刺激も受けるという、素敵なコンサートでした。
「SIDE A」は、本当に曲調の幅が広いです。クラシック的な感じの曲から不協和音
多目で少しエッジの利いた曲とか、後藤さんの才能に前回同様驚きます。
前衛的な曲でも、決して聴き手に不快感を与えないでカッコ良さで留まる不思議さ。
そういうギリギリの線で、こちらの眠っている感覚器官を呼び覚ます音が、適度な
刺激となって心地良いのです。微妙に予定調和でないみたいな感じかな。


「SIDE B」も凄いリメイクです。原曲をここまでいじるかという感じ。
確かに、より深くよりダイナミックになっているのですが、原曲のメロディーが
出てくるとひと安心みたいな感じもあります(笑)。


お二人の人柄の良さも感じられて、これからの活動も楽しみにしています。