ミュージックレインの営業力

2010年3月10日分から、試験的に書いています。
本家(2009年1月5日〜)は、こちらです。
http://stsimon.paslog.jp/


戸松遥さんと言うか、スフィアが所属しているミュージックレインという
声優事務所のやり方は、何だか他の事務所のやり方とは違うと感じている
人は多いのではないでしょうか。
感じてない。あっ、そうですか・・・・。


大手の声優事務所を少し調べてみました。全て公式サイトからです。
株式会社青二プロダクション
タレント総数334人 従業員数56人 付属の養成所あり。


株式会社81プロデュース
所属声優270人 付属の養成所あり。


株式会社 大沢事務所
タレント総数169人 従業員数23人 育成目的の別会社あり。
チーフマネージャー3人 マネージャー10人
最近、公式サイトが更新されて
タレント総数158人 従業員数20人となっていて、マネージャー数や名前
は非公開になっている。


株式会社 賢プロダクション
所属声優121人 従業員数15人 付属の養成所あり。
エグゼクティブマネージャー1人 マネージャー4人


株式会社 アーツビジョン
声優164人 付属の養成所あり。


面白いのは、大沢事務所がマネージャーの人数・名前まで公表していた
事です。現在は、非公開で残念です。
しかし、これは貴重な情報でした。ありがとう。
チーフにも仕事をしてもらうとして、マネージャーは13人になります。
マネージャー1人当たりの担当タレント人数は169/13=13人となります。
1人当たり意外と多くを担当しているなぁ、という印象です。
社員数におけるマネージャー率は13/23×100=56.5%です。


ここから、他の従業員数が分かっている事務所も推計してみましょう。
青二プロダクション
56人×0.565=31.6人(マネージャー数)→334/31.6=10.6人
賢プロダクション
15人×0.565=8.5人→121/8.5=14.2人
マネージャー1人当たりの担当人数は10.6、13、14.2人です。
平均して12.6人。大体13人としても良さそうです。
つまり「マネージャー1人に声優13人前後」が大手の標準的な体制と考え
られます。


実は、賢プロはマネージャー5人と公開されていますが、これで計算する
とマネージャー1人当たりの担当タレント人数は121/5=24人となります。
内海賢二会長夫妻が、声優業界の大ベテランなので本来必要なマネー
ジャー数との差約10人分の営業力はこの二人で賄っていると解釈した方
が自然だと思います。


駄菓子菓子、ミュージックレインでは声優4人にマネージャー1人です。
他の事務所が1人の声優に30分売り込みの時間を取るとします。
13人×30分=390分です。
同じ時間でミュージックレインにおいては
390分÷4人=97分です。
つまり、他の事務所の3倍の売り込み時間を取れる計算です。
もちろん、単純にミュージックレインの営業力が他の事務所の3倍ある
とは言えませんが、この差は非常に大きいと思います。


さらに、所属声優全員でユニットを組んでいて業界内知名度も上がって
いるし、役柄もかなり共通しているので一括で売り込みやすいのです。
これは、他の事務所にはない強力な武器です。
「スフィアをよろしく」で4人分の営業が出来るんですからね。


私は会社で使う消耗品とかコンピューター用紙の発注責任者になった
経験があります。
価格が同じ場合、会社に頻繁に顔を出す業者に発注する場合があったの
ですが、これは当然とも言えます。
人間ですからね、価格が同じならば、それだけ熱心な業者に発注するの
は人情というものでしょう。
ミュージックレインの場合も採用する側から言えばオーディションで
同じぐらいの評価だったら、熱心に営業しているミュージックレイン
声優さんを採用するというのは大いにあり得る話だと思います。


しかもですよ、奥さん!
スフィアの3rdシングル「風をあつめて/Brave my heart」のブックレット
のマネージャー欄に注目です。
それまでは、宮本さん一人だったのに、もう一人増えているではありま
せんか。
やり手のミューレ・宮本さんほどの働きをすぐに求めるのは酷としても、
さらなる営業力の強化、流石はミューレです。


ミューレがスフィア以降、声優の採用をしていないのも興味深いです。