ハチはなぜ大量死したのか

2010年3月10日分から、試験的に書いています。
本家(2009年1月5日〜)は、こちらです。
http://stsimon.paslog.jp/


ローワン・ジェイコブセンというアメリカ人が書いた本で翻訳物です。
2006年冬から2007年春にかけて、北半球を中心にミツバチの1/4が死ぬと
いう事態が発生しました。
正確には失踪して巣箱に戻らなかったそうです。多分帰る場所が分からな
くなって衰弱死したと考えられています。
その原因やら、ミツバチ周辺の事情やらを解説した本です。


この症状は
「Colony Collapse Disorder(蜂群崩壊症候群・ほうぐんほうかいしょう
こうぐん)=CCD」と名付けられています。
ミツバチヘギイタダニ、携帯電話(の電磁波)説、遺伝子組み換え作物説、
地球温暖化説、イスラエル急性麻痺ウィルス、イミダクロプリド(農薬)
などが犯人候補になりました。
ミツバチの症状からはイミダクロプリドが有力みたいなのですが、複数の
原因が重なった可能性が強いそうです。
現在も原因は不明なので、本の題名から予想される謎解きの話としては
スッキリしません。


駄菓子菓子、面白いのはミツバチの周辺事情の方です。
ミツバチって蜂蜜取るより、受粉に利用されているんですね。へぇ〜。
アメリカのアーモンド栽培・収穫には大量のミツバチが必要なのです。
CCDのお陰で相当困ったみたいです。
受粉のために、広いアメリカを輸送されて酷使されるミツバチも大変です。
そのために、ミツバチ用のプロテインジュースもあるそうです。
もちろん、ミツバチに体力を付けるためです。
CCDは、自然の状態からかけ離れたミツバチ達の抵抗なのかも知れません。


著者の中国嫌いも相当なものです(笑)。
中国では不衛生な状態なのでミツバチに大量の抗生物質を使っています。
だから、中国産の蜂蜜にそれらの禁止薬物が含まれていた事があったそう
です。今でも怪しい物がありそうです。
著者は中国産の蜂蜜をニセモノ呼ばわりしていますし、中国産の水産物
は絶対に買わないそうです。


さて、ここで問題になったのは、セイヨウミツバチです。
日本にも多いのはセイヨウミツバチですが、国土が狭いのであんまり酷使
されていない為か、CCDは問題になるほどは発生していないようです。
訳者によると、日本に古来からいるニホンミツバチを飼う人が最近増えて
いるそうです。
そう言えば、以前テレビでやってましたね。
マンションでミツバチ飼って蜂蜜を作っている人が。
ニホンミツバチはセイヨウミツバチより性格が温和で「めったに刺さない」
そうですよ(笑)。
ネットで飼育セットを売っている所もあります。
でも「いつかは刺される」そうです。アンモニアは効果ないとの事です。
美味しい蜂蜜が食べたい人は飼うといいよ。私はイヤだけど。


虫嫌いの戸松遥さんも絶対に飼わないと思います(笑)。