Theatre劇団子の「愛知のオンナ」

2010年3月10日分から、試験的に書いています。
本家(2009年1月5日〜)は、こちらです。
http://stsimon.paslog.jp/


「愛知のオンナ」と言っても、この場合は戸松遥さんの事ではありません。
Theatre劇団子(シアトルゲキダンゴ)という劇団のお芝居「愛知のオンナ」
を観てきました。


声優さんが舞台をやる事は多いのですが、戸松遥さんも近い将来やると
思います。で、その予行演習も兼ねて行って来ました(笑)。
どうせなら声優さんが出演している舞台をと思って探したら、この劇団が
日程的にも好都合でした。
声優さんは客演が多いのですが、福圓美里さんのように演劇ユニットを
主催している人もいます。福圓さんの舞台も観たいなぁ。


さて、今回のお目当ては沢城みゆきさんなのです。
沢城さんは、この劇団に所属していて準団員という扱いです。
そのうちに正式な団員になると思います。それだけ舞台に打ち込んでいる
訳です。
声優としては演技派で知られている人が、どんなお芝居をするのか非常に
興味があります。
しかも、今回の芝居の登場人物は4人だけなので演技をじっくり観る事が
出来そうです。


結論を言えば、面白かったです。
愛知の中学校を卒業した、沢城みゆきさん演じる泪(ルイ)が15年ぶりに
中学校の校庭に戻って来ます。結婚式で使うビデオを撮るために。
ここで、同じ演劇部だった田中千佳子さん演じる愛(アイ)にインタビュー
するのです。
ところが、やはり同じ演劇部だった斉藤範子さん演じる瞳(ヒトミ)が現れ
て一騒動です。
泪(ルイ)と瞳(ヒトミ)は15年前のある事件を境に確執があり、泪(ルイ)は
瞳(ヒトミ)を結婚式に招待していなかったのです。
まぁ、お節介な愛(アイ)が瞳(ヒトミ)を呼んだ訳なのですが。
2人の確執の原因が明らかになり、大騒ぎの中で和解するという話です。


泪(ルイ)は登場人物4人の中で、一番常識的な人物なので動きも他の3人
に比べて派手ではありません。
しかし、細かい仕草や表情の演技は中々上手いと思いました。
ちゃんと舞台役者になってます。
他の女性2人は、流石に経験豊富なのでオーバーなアクションしても役を
踏み外さないところは見事です。


最後に登場した、瞳(ヒトミ)は売れない女優という設定ですが雰囲気から
してピッタリです。
回想シーンの中学生役は、無理があるとは思いましたが演技力で乗り切っ
ています。
瞳(ヒトミ)が男性を背負って退場する場面があるのですが、しっかりした
足取りで演技になっているのには、ちょっと驚きました。役者は体力です。
瞳(ヒトミ)が泣きながら泪(ルイ)に謝罪する場面では、思わずウルッと
してしまいました。
愛(アイ)は明るくてお調子者だけど、2人を仲直りさせようと密かに思って
行動します。戸松遥さんにピッタリの役だと思ってしまいましたよ。


唯一の男性、阿部英貴さんは中学生役はいいのですが、写真屋さん役が
どうもなぁ。そういう脚本なので仕方ないけど、ちょっと変な人と言うより
狂った人になってしまっていて笑えません。特に前半部分が。
他の登場人物は、とりあえず思考回路はまともなのでオーバーな演技でも
笑えるのですが。写真屋さんは普通に言えば狂人でしょう。怖いよ。


終演後に、出演者によるトークイベントがありました。
斉藤範子さんの素と演技の落差に驚きました。
それだけ、役になり切っていると言う事だと思います。


客層は流石に、声優さんのイベントとは違うなぁ(笑)。
若干そういう人もいたけど。私もか・・・。
私の席の近くに、役者(声優)のタマゴみたいな女性が2人いました。
オーディションの裏話とか事務所の話とかバイトの話をしてました。
1時間ぐらいジックリ聞きたかったです。裏話が中々リアルと言うか。


この公演のパンフレットで愛知名物が紹介されています。
味噌カツはいいとしても、抹茶小倉スパはどうよ。
砂糖と抹茶が練り込まれたパスタに生クリーム、小豆、フルーツが乗って
いるという代物。生クリームがてんこ盛りバンバンです。
パスタに砂糖を練り込む、というのが凄いです。写真がさらに衝撃的です。
流石にハルカスも、これには触れてなかったからなぁ(笑)。


このお話の続編「東京のオトコ」も観たくなりました。