「渋谷アニメランド」(2011-04-16)

2010年3月10日分から、試験的に書いています。
本家(2009年1月5日〜)は、こちらです。
http://stsimon.paslog.jp/


高垣彩陽さんが、NHKラジオ第1の番組にゲスト出演しました。
毎週土曜日の午後10時15分〜11時00分に放送されています。
今回のインタビューは音楽評論家の冨田明宏さん。
インタビューの合間に高垣さんの曲を流すという構成。
去年2010年4月13日には、戸松遥さんがゲストでした。
演技や歌について、ちょっと深い話が聞けるので私にとっては重要な番組
です。最近、と言うか去年からずっと気になっているあやひーの演技観を
生の声で聞けるので楽しみでした。


冨田明宏「本日も大変素晴らしいゲストの方が、いらして下さっています。
今日のゲストはこの方です」
高垣彩陽「こんばんは、高垣彩陽です」
冨田明宏「はい」
高垣彩陽「お邪魔します」
冨田明宏さん「会うたびに小柄で可愛らしい」と私情が入ってます(笑)。


冨田さんが、あやひーの声優や歌手としての活動を紹介しました。
デビュー曲「君がいる場所」について
冨田明宏「スフィアの高垣さんの歌声や、こうやってお話している声とは
違って、エモーショナルな魅力と言うか、歌声にパワーがあると思って」
高垣彩陽「ありがとうございます。声の出し方から見つめ直したりしたの
で、そこを褒めて頂くとすごく嬉しいです」


声優活動の話題から「そらのおとしもの」の五月田根 美香子(さつきたね
みかこ)役について
高垣彩陽「自分がどういう風に役作りをすると言うより、「あなた、私を
どうするのよ」って上から言われて圧迫される感じがして、その点では役
に対する緊張感を持っていて、ちょっと怖い所もありました(笑)」
冨田さんも言葉を失っていた気が。何か凄いな、あやひー。
言っちゃなんですが、いわゆる「バカアニメ」ですよ。その役柄について、
強烈に感情移入と言うか、没入している感覚が凄いと思います。
生真面目というだけでは、説明出来ない何かがあります。


ささめきこと」の村雨 純夏(むらさめ すみか)役について
高垣彩陽「純夏は私で、私は純夏って言いたくなるほど、自分のモヤモヤ
した気持ちだったり、純夏が喋ってくれたり、叫んでくれる事で何かホッ
として、私は現場から帰れるような気持ちでした。純夏のコンプレックス
が自分とものすごく重なって、そこを掬い上げてくれた存在でもあるので
、作品の世界観と相まって関わらせて頂いて良かったと思いますね」
冨田明宏「なるほど、ありがとうございます」
冨田さん、会話が続きません。確かにこんな凄い事言われたら困るよなぁ。


高垣さんの役者としての哲学について。
冨田明宏「『役は演じない』これはどういった意味でしょうか」
高垣彩陽「私がすごく尊敬している先輩方が共通して『役は演じるもので
はなくて、生きるものだ』って言うのを教えられて来たので、心を生きる
事が出来ればいいなぁ、と思って。現場の関係性は不思議とフィルムに出
るので、現場で役の心に近くありたいと思って、形から入るじゃないけど
洋服とかもその役が一番大事にしている物を自分も実践してみるとか、役
に対するアプローチを惜しまずにやれたらいいな、とは思ってます」
冨田明宏「そうなんですねぇ・・・」
過去のブログや雑誌などのインタビューで知ってはいましたが、改めてご
本人の言葉を聞くと、凄味があります。
冨田明宏「続いては『人の人生に関われる仕事がしたい』こちらは、どん
な意味ですか」
高垣彩陽「私が何かを見て声優を目指したように、今自分が関わらせて頂
いているものを、観たり聴いたりしてその人の人生が変わるかも知れない
ある意味責任がある事だと思うのですが、そういう物作りに関われている
のは、ありがたい事だな、と今は思っています」
冨田明宏「そうですねぇ・・・」
高垣彩陽「離れた所でも、自分が思っている以上に誰かの中に自分の存在
や作品や役などが残っているんだ、と感じた時に自分の意味を感じました
ね。すごい事だなと思いました」
冨田明宏「そうですね・・・」
最後の哲学は「楽をしようとしない」で
高垣彩陽「役者さんは、アスリートだと思うので、役作りとか心の作り方
は、その時だけの瞬発力だけでは出来ない事がたくさんあって。日常での
レーニング、インプット、アウトプットを試されていると思うので危機
感を持って向かわねばと思っています。安心しすぎないように、というの
を自分の中で掲げて行こうと思っています」
冨田明宏「そうなんですねぇ・・・」
冨田さんの圧倒された感じの反応が、イチイチ面白いです。
役者として、慣れてきた自分をもう一度見つめ直すという感じなのかな。
冨田明宏「声優としての高垣彩陽さんの魅力に、かなり肉薄出来たんじゃ
ないでしょうか」
これを聴いて何も感じない人は、いないと思いますよ。


後は、声優になろうとしたキッカケとか。
家の中に、ディズニーアニメや歌があった環境だったそうです。
父親のガンダム好きは初めて知りました。
小学6年の時に習字で「声優になる」と書いて、母親を驚かせたそうです。
高校時代は、体育会系のミュージカル部。
音大は、周囲の勧め。声優としてのプラスアルファを目指しての進学。
声優を目指して音大に行く人は、普通いないです(笑)。
ミューレのオーディションも周りの人達に背中を押されて。
声楽は、声の出し方や音感が声優として役に立っていると。


ここで「キグルミ惑星」が流れました。
確かに素晴らしいです。
セリフ−キャラソン−オペラ風を一人で完璧に歌ってます。
こんな事が出来るのは、あやひーだけでしょう。
駄菓子菓子、ちょっと待って欲しい。
あやひーのキャラソンは別格だと思いますよ。でも、それは狭い世界の話
です。人口的に少ないアニメファンの中でさらに狭い分野。
この分野でどんなに素晴らしい歌唱を披露しても、世間的には全くの無名
なんです。
その世界のファンならば、あやひーの歌唱が素晴らしいのは常識の範疇です。
言わば、予定調和の世界で馴れ合って欲しくないと思います。
その狭い世界だけで、才能を使うのは勿体無いと言いたいのです。
私は、あやひーの歌唱は一般の人の心にも響く物があると思ってます。
だから、キャラソンの世界で留まっているなんて納得出来ません。
もっと個人名義のCDを出して欲しいです。ミューレは何か冷たいけどさ(笑)。
そうすれば、きっと分かる人の目(耳)に留まり、さらに大きなステージで
活躍出来るのではないでしょうか。それだけの器の人です。
あやひーには、あんまり回り道をして欲しくないのです。


「たからもの」が流れました。
この曲に関する話は、他でもあるので省略します。


ソロとスフィアの違いについて。
高垣彩陽「ソロは高垣彩陽として、曲の世界観をどう表現するかが求めら
れていて、スフィアでは4人が一つになる事で生み出される物が求められて
いるし、それを大切にしたいと思っています。スフィアでの経験はソロに
も影響していますし、ソロで学んだ事もスフィアで生かしたいと思います。
アフレコも含めて、表現という意味では繋がっている自分の一部だと思い
ます」
冨田明宏「そうなんですね。スフィアはどんな存在ですか」
高垣彩陽「居場所の一つですね」
この後、豊崎愛生さん、戸松遥さん、寿美菜子さんに対する人物評があり
ましたが、これは普通ですね。言い慣れている感じはします。


とても面白かったです。と言うか少し興奮しました。