映画『‐×‐(マイナス・カケル・マイナス)』(2011-12-07)

2010年3月10日分から、試験的に書いています。
本家(2009年1月5日〜)は、こちらです。
http://stsimon.paslog.jp/


寿美菜子さんが、高校1年の時に主演した映画です。
その2週間限定レイトショー上映があって、1回だけ伊月肇監督と寿美菜子
さんのトークショーがあります。
そのチケットをゲット出来たので行って来ました。


映画の内容については、まだ上映中なので詳しくは書きません。
ものすごい低予算映画だそうですが、2つのストーリーが交錯する流れは、
中々考えられています。
1つのストーリーのヒロインが寿美菜子さんです。
両親が離婚して、父親と暮らす14歳の中学3年生を演じています。
いつも年上に見られるみなちゃんが、年下の役をやっています(笑)。
父親と暮らしているんですが、父親にも母親にも素直じゃないというか、
反発するような態度を取ります。
その理由は後半になって分かりますが、それまでは観客にとってはよく理解
出来ない行動だと思います。いや、思春期の女の子の行動として理解される
のかな。
みなちゃんの演技は自然体というか、自分でもよく分からない両親への反発
ぐあいがリアルです。親にとっては辛いだろうと思われます。
娘の前で風俗店に予約入れる父親って、いくら何でもいないだろ(笑)。
母親が再婚を考えている男性への、みなちゃんのセリフが衝撃的でした。
みなちゃんの同級生役の子は、メリハリの利いた演技でとても上手いです。
場面場面では上手いと思いますが、後になって振り返るとあんまり印象に
残らない感じがします。二人のじゃれ合いは可愛いです。
一応、気持ちの整理が付いたみなちゃん。最後に高校のセーラー服を着て
「似合う?」と飛び切りの笑顔で聞くシーンが印象的です。


もう1つストーリーは何が言いたいんでしょうか。
借金まみれのタクシードライバーのお話です。そんな借金をする状況が描か
れていないので何とも。こちらも大した事件は起きません。
ここでは、長宗我部陽子(ちょうそかべようこ)さんの怪演に尽きます。
微妙な狂気と正常の間を振り子のように揺れる演技が凄い。怖いです。
途中で、一瞬エロ映画になりそうでした(笑)。


伊月肇監督と寿美菜子さんのトークショーは15分程度でした。
最初に伊月監督が登場しました。
伊月監督「今日は遅い中、ユーロスペースまで来て頂いて本当にありがとう
ございます。時間も迫っていますので、寿美菜子さんをお呼びしたいと思い
ます」
拍手の中、寿美菜子さんが登場です。
寿美菜子「こんばんは、藤本凛(ふじもとりん)役の寿美菜子です。よろしく
お願いします」
みなちゃん、映画の中よりずっと大人になって綺麗です。
出入り口の所に、宮本マネージャーのお姿がありました。髪、茶色い・・・。
トークは撮影の思い出話とか。パンフレットの内容とかなり被ってます。
この映画の脚本は、寿美菜子さんをイメージしたそうです。
オーディションは50人やったけど、やっぱりみなちゃんに決定。
「年下を演じる感覚があった」という話は面白い。1歳しか違わないのに(笑)。


寿美菜子さんのシリアス演技が、中々興味深かったです。
脚本や演出にもよるけど、こういうシリアス演技は役者としてどのような
資質があるかが、かなり現れるように思います。
だから、戸松遥さん、高垣彩陽さん、豊崎愛生さんのシリアス演技を観たい
という気持ちが強くなりました。


20歳のみなちゃんの方が、31歳の伊月肇監督より堂々としてました(笑)。