「あの夏で待ってる」における戸松遥さんの演技

2010年3月10日分から、試験的に書いています。
本家(2009年1月5日〜)は、こちらです。
http://stsimon.paslog.jp/


個人的に興味深い点では、2009年の「GA 芸術科アートデザインクラス
以来かも知れません。
あの時は、能登麻美子さんコンパチの声で大いに驚きました。
最初からあの声でオーディションに臨んだのか、音響監督・監督などから
の指示でより能登麻美子さんに近づけたのか、知りたい点が色々あります。
そのあたりの事情は語られる事はなかったのですが、それ以後の戸松さん
の役作りに関する発言からは、最初からの可能性が強いかなと感じます。


さて、「あの夏で待ってる」です。
第1話で、戸松遥さんと分かっていながら声を戸松さんと認識出来ません
でした。久し振りの敗北感ですよ(笑)。
最初の頃は、そういう事もありましたが最近は流石に認識出来ていたので
「やられた」感じです。
役柄が珍しく大人しい女の子なのですが、あそこまで抑えつつ性格までを
表現する声を持って来るとは、表現力の幅に改めて感心しました。
元気な女の子役は定評ありますが、あれはほとんど地ですからねぇ(笑)。
戸松さんの能力を引き出すには、どんどん不向きと思われる役を演じて
もらった方がいいと思います。製作サイドにその度胸があるかが問題。
ところで、2話以降は認識出来ていますよ。
戸松さんが他の役でよく語っているのは「アフレコやりながら少しずつ
微調整していく」との話があるので、そのせいかも知れません。
戸松さんは以前に「いつも同じ声だと思われたくない」(かなり意訳)との
発言もあったので、「してやったり」と思うかも(笑)。


ネット(エキサイトニュース)に主役2人のインタビューがあります。
ここでは、戸松さんの部分だけを取り上げます。
−キャラクターの第一印象と、オーディションの時に意識したことは?
戸松遥イチカは、これまであまりやったことがない役柄で。自分の中で、
どう作ろうかなという部分もあったんです。でも、やったことがないから
こそ、思い切り振り切ってやれるかなという気持ちもあって。ビジュアル
や設定を見て、自分が思うイチカを自由にイメージしてやってみました。
なので、決まった時はすごく嬉しくて。アフレコが始まってからも、彼女
と一緒に成長できたらなと思いながら、毎回声を当てさせてもらってます」


−戸松さんは、第1話のアフレコには、どのような気持ちで?
戸松遥「私はアフレコ日の前に、他の作品のお仕事で長井監督とお会いす
る機会があって。お話しした時に、「「なつまち」は、ちょっと大人っぽく
作って来てね」って、ポロッと言われたんですね。それを聞いて「ええー
ーー!?」と思って(笑)。それからずっと、どのくらい大人で作っていっ
たら良いんだろうって考え続けました。でも、精神的な部分で大人にするの
か、表面的な部分でするのかが全然分からなくて。結局、「1話の台本を頂い
てから考えよう」と。私も、あんまりかっちりと役を作ってしまうと、現場
で柔軟に対応できなくなってしまうんですね。だから、もうちょっと(準備
を)やりたいなってくらいで、止めておくタイプなんです。でも「なつまち」
はいろいろと挑戦させて頂く部分が多いと思っていて。第1話の時は、どう役
を作っていこうか、自分の中ではかなり考えた方です」


−戸松さんのイチカに対するイメージは?
戸松遥イチカも、話が進むごとに毎週変化していく子だなと思っていて。
最初に海人君と出会った時から、(海人のことが)どこか気になる部分は
あったと思うんですよ。それが何かは分からないけど、ちょっともやもやし
てる、みたいな。そこからイチカの気持ちがどう変化して、その気持ちがど
んな風に表現されていくのか楽しみにしながら、毎回台本を読んでいるんです。
本当にビックリするくらい違うので。いつも新鮮な気持ちで、ちょっとずつ
海人君への気持ちを加味しながら表現できることが、すごく楽しいなと思い
ながら、演じています。彼女、すごく分かりやすい子だと思んです」


−妄想シーンの演技について
戸松遥「いろいろとやっちゃって良いシーンなんで、遊んでます(笑)。
それで、やり過ぎって言われたら、下げようという感じです」
戸松さんは、いつもはもっと自然体(つまり、あんまり考えない)でやって
いるという発言を過去に何度かしています。
少し考えてもらった方が、良い演技になるんじゃないかな(笑)。


毎作品、これくらいのインタビューがあれば嬉しいです。