「フェルメールからのラブレター展」

2010年3月10日分から、試験的に書いています。
本家(2009年1月5日〜)は、こちらです。
http://stsimon.paslog.jp/


渋谷のBunkamuraザ・ミュージアムでやっている美術展に行って来ました。
近年日本で大人気のヨハネス・フェルメール(1632〜1675年)は17世紀の
オランダ人画家です。
細密な描写や光を使った陰影表現に定評があります。
若くして亡くなっているし、作品は37点しか確認されていません。
ここ数年で、代表作が何点か日本で展示されブームになりました。
写真を見た限りでは、あんまり興味が湧かなくて今回初めてのご対面です。
今回は3点の来日で、手紙を書いたり読んだりしている構図の作品でした。
なので、表題の美術展になった訳です。


素晴らしかったです。実際に観ると静かな画面からもの凄いリアリティが
感じられます。見つめていると人物が浮き上がって見えます。
こういう経験は初めてかも知れません。
フェルメールの描く対象や構図は、同時代の他の画家とあんまり変わりない
のですが、リアリティが全く違います。
同時代の他の画家達は、形式的な絵が多いようです。
技術的に細部の表現に優れた人もいるのですが、人物にリアリティが感じ
られない場合が多いです。
楽器を描くと「調和」を意味するとか、地図は「愛する人の不在」とか
当時としては常識となっていた隠喩表現も多いのですが、それを別にして
も、何だか不自然な絵が多いです。


フェルメールも、そういう時代の人なので形式的な表現から全く自由という
訳にはいきませんが、主役の人物に不思議なリアリティが感じられます。
その人物の微妙な感情までが伝わるかのようです。
描写の細密さ、光の表現はやはり一歩先を行ってます。
フェルメールの絵は、あまりに緻密な描写なのでじっくりと時間をかけて
鑑賞したいです。ルーペも必要だと思います。絵が小さいのです。


さて、今回の3点の絵には4人の女性が描かれています。
4人だって?!、スフィアも女性が4人ですよね。
何たる偶然、これは この絵にスフィアを当てはめろという天の声に違い
ないと思われます。・・・あんたも好きねぇ(笑)。


≪手紙を書く女≫

おでこの光り具合が印象的です。形の良い頭、そして高垣彩陽さんのチャー
ムポイント「思わず叩きたくなるおでこ」が思い出されます。
ちょっと、あやひーに似ているかも。なので、あやひーに決定です。


≪手紙を読む青衣の女≫

修復されて青色が蘇りました。そして、修復後初の展示が日本です。
背後の地図の隠喩からは、不在の恋人からの手紙を想像させます。
しかも、妊娠しているように見えますし、人妻なのは確かでしょう。
「人妻」から連想出来るのは、やっぱりみなちゃん。おい!


≪手紙を書く女と召使い≫

一生懸命に手紙(恋文)を書く女主人。注目は、全く興味なさそうに外の
景色を見る召使です。気持ちが表情に出ています。感情が表情にすぐ出る
と言えばハルカスですよ。つまり、召使いはハルカスで決定。
消去法で、女主人はあきぽんに決定です。
これらの構図で写真撮影したら、ちょっと面白いかも。


この美術展は、3月14日までなので、行ける環境の人は是非。