最近のミューレ戦略について考える

2010年3月10日分から、試験的に書いています。
本家(2009年1月5日〜)は、こちらです。
http://stsimon.paslog.jp/


スフィアのCD売り上げが好調なようです。
シングル「Non stop road」が今までで一番の売り上げとなっています。
スフィア主演「夏色キセキ」のOP曲でもあり、更にED曲「明日への帰り道」
を含んでいるので、これが売れないようでは困ります。


ところが、逆に最近のソロCDが不調なのです。
寿美菜子さん、豊崎愛生さんのCDは夫々のシングル史上最低の売り上げ。
高垣彩陽さんも初動が過去最低で、やはりトータル過去最低の流れです。
戸松遥さんのソロCDは7月25日発売予定です。
この曲は7月開始のアニメ「ソードアート・オンライン」のED曲です。
ソードアート・オンライン」の前評判は高いので、引っ張られて売れる
可能性も強いと思いますが、気になるところです。


さて、今回の4人のCD発売に関して共通しているのは、イベントです。
イベントは「ファンサービス」ではありますが、販売促進活動の意味も強い
のです。イベントに参加するのは抽選なので、熱心なファンは当選確率を
上げるために複数枚買いをする事になります。
今までは、握手会とかミニライブが多かったです。これらは数百人の当選
なので複数枚買いによる「当選幻想」が有効でした。
しかし、今回の4人に共通しているのは「生電話10人」です(笑)。
この当選人数では「当選幻想」が無効でしょう。
しかも、同じ人数が当選の「ライブ会場見学」と比べても、本人の姿を見な
がら直接会話出来る訳でもありませんから、イベントとしての魅力も低い。
つまり、複数枚買いが無かった事による減少は大きかったと思います。
まだ、戸松遥さんの結果は出ていませんが・・・。
スフィアの好調は、まず本来別々のOPとEDが入っているお得感。
そして、イベントこそ無かったのですが横浜アリーナ会場で買うと他では
入手出来ない「メイキング映像」が付属した事です。
ライブに行くような人は、既にCDは持っている人が多いですから横アリ会場
で数千枚の複数枚買いが発生したと思われます。
つまり、スフィアの好調は新規ファンの増加分+上記の要素。
こう考えると、スフィアの好調と個人の不調が、何となく説明出来たかな(笑)。


問題は、こうした方針を主導しているのは当然ミューレなのです。
個人イベント縮小は、昨年の例の事件の流れから発生しています。
つまり、最初は「声優を守る」という大義名分があったけど現在はどうか。
もう、そんな必要は無いのでは?
だって、スフィアの次のアルバムでは大規模な「握手&激例会」ですよ。
この規模だと「当選幻想」が有効なので、売り上げに貢献するでしょう。
スフィアでは熱心には販促して、個人では販促に不熱心。
そんな、販促方法は反則だな。ハンソクだけにね・・・。
つまりは、ミューレのスフィア重視、個人軽視が見えてきます。
これは、主な収入源であるスフィアライブに集客するためでしょう。
儲かる部分に注力するのは、資本主義的には正しいです。
ミューレは、個人が売れてスフィアが成立しなくなる事態を恐れている?
少なくとも、その時期を遅らせるように努力している感じです。
でも、個人軽視をそろそろ止めて欲しいですなぁ。
「声優をベースにその人の才能を伸ばす」方針じゃなかったのか?


ミューレが今後、個人イベントをどう扱うのか注目しています。