沢城みゆきさんと高垣彩陽さん

2010年3月10日分から、試験的に書いています。
本家(2009年1月5日〜)は、こちらです。
http://stsimon.paslog.jp/


声優アニメディア(2012年5月号)に、沢城みゆきさんのインタビューがあり
ました。「戦姫絶唱シンフォギア」に関してです。
これが、実に面白いのです。
沢城みゆきさんと言えば、「戸松遥論」でも取り上げています。
演技の上手さはもちろん、役柄の広さでも声優界で一番でしょう。
その沢城さんが語っているのですが、水樹奈々さんや悠木碧さんについて
は触れているのに、高垣彩陽さんの名前が全く出てきません。
あれっ?、役柄の上でも沢城さんとあやひーは深い繋がりがあります。
全く触れていないのは、非常に不自然だと思います。


戸松遥論」では沢城さんについて「役柄を一歩引いた視点で、客観的に
見ている感じなのです」と書きました。
それは今回の二役の演技でも感じました。ご本人の「今回は『キャラの内面
に寄せた演技を心がける』のではなく『インパクトのあるセリフを吟じる』
という方針で演じました」という言葉からも、その事が伺えます。
一方の高垣彩陽さんは、声優アニメディア(2012年3月号)のインタビューで
今回の役柄と演技について
「とにかく叫んでばかりで、感情の起伏が激しいので、自分も心と体を削る
つもりで挑んでいます。喉がつぶれるくらいの気持ちで挑まないと、彼女と
同じフィールドに立てない気がするんです。ですから毎回毎回、彼女に体力
を持っていかれ、精神を使い果たすような収録になっていて、終わったあと
はまるで抜け殻のような状態です(笑)」と語っています。
まさに、コンサートに備えて喉を守るために「家では筆談」の時期ですね。
いずれにしても、沢城さんと高垣さんの対照的な演技が分かります。


ところで、あやひーは沢城さんを尊敬していると思います。
以前の「あやひごろ」で、舞台を観た話がありました。その時にそのお芝居
に「尊敬している役者さんが出ている」とあったのですが、その時は沢城さん
が所属している劇団の公演時期でした。
沢城さんが、役者としてあやひーをどう思っているのか非常に興味深いです。
上記のインタビューで全く触れていないのは、強く意識している事の裏返し
だと思います。だって水樹さんの演技について「1話で奈々ちゃんのセリフ
が高い熱量で入ってきた」なんて言っています。
どう見てもそれより高い熱量のあやひーの演技について、思うところはある
筈なのです(笑)。
ただ、あやひーの演技に触れると色々と言いたい事があるだろうし、自分の
演技についても跳ね返ってくるという危険性があります(笑)。
だから、簡単には触れられないという事なのでしょう。


NHKラジオの「渋谷アニメランド」(2012-04-15)のゲストは沢城さんでした。
「役になり切るっていうのは、皆で作品を作っているので若干違うかなと」
とか「家では理詰めで考えて、現場では相手役だけを見ている」
とか「役を俯瞰で見ている方が多いかな」
など興味深い発言が多かったです。
沢城さんは、「役になり切る」事は出来るけど、わざとそうしていないと
発言していて流石に凄いです。そこまでは読めませんでした。
やっぱり、役者は演技について語る時が一番魅力的です。


あやひーについて「語らない事で語っている」沢城さんが面白いです。