『朗読劇 私の頭の中の消しゴム 6th letter』を観ました。

2010年3月10日分から、試験的に書いています。
本家(2009年1月5日〜)は、こちらです。
http://stsimon.paslog.jp/


東山光明(Honey L Days高垣彩陽による二人芝居です。
「朗読劇」と銘打っていますが、舞台上での動きもかなりあり、ハルカスもブログで
「朗読劇なのにまるで舞台を観ているみたい」と書いてますが、そんな感じです。
ハルカス、私と同じ回を観ていたのか・・・。
いやぁ、あやひーの迫真の演技もあり、期待以上に面白かったです。


ストーリーは、あやひー演じる薫が若年性アルツハイマーに侵され、それを支える
夫・浩介とのラブストーリーです。
薫は最初(浩介との恋愛・結婚前)は、カズヤなる妻子持ちと社内不倫していたという
設定で、最初は「これは如何なものか」と思ってましたが、物語の後半で生きてきます。
まぁ、嫌いあっていた二人の恋愛の進展が早過ぎるとか、都合良く薫が正気に戻るとか
ご都合主義的な部分はあるのですが、東山さんとあやひーの熱演によってカバーされて
います。
浩介は、建築現場で働いています。東山さんの演技はパワーで押す演技で迫力があります
が、もう少し繊細さがあった方が私の好みです。後に「一級建築士」の資格を取るくらい
だし、その方がストーリーの悲劇性も強調されると思います。
あやひーの演技が素晴らしいだけに、やや単調に映ります。
あやひーは台詞がシャープで切れがあります。
声優だけに、こういう朗読劇は本来の仕事に近い形式だとは思いますが、それにしても
喜怒哀楽の落差を軽々と、そして生き生きと演じています。
バリバリのキャリアウーマン、かつ社長令嬢でもあるという微妙に二面性のある役でも
あります。ガサツな面も、繊細な面も巧みに演じています。表情の変化も素晴らしいです。
特に、病気が発覚してからの演技・表情が圧巻です。
二人とも、鼻水出しながらの演技でもありますが、それは本当に泣いているからです。
ラストシーンでのあやひーの表情、全ての記憶失って「無」の表情なのですがこれが鳥肌
ものです。これが「役を生きる」という事なのでしょう。


もう、あやひーを「声優」と呼んでいいのでしょうか(笑)。
2時間に渡る台詞の応酬は、アニメ何百本の分量と熱量なのでしょうか。
熱量に関しては、アニメでもあると思いますが直接には伝わりません。
舞台では、あやひーが全力で叫ぶ台詞も聴けます。凄い声量と迫力ですよ。
舞台で弾けるあやひーを観るのは非常に楽しいです。
ところで、脚本はあやひーというか、出演者に応じて変えている部分もあるのかな。
気になる部分もあったのですが、他の出演者を観ていないので分からん(笑)。
今回は、前の方の席であやひーを正面から観れたし、お芝居も面白かったし、大満足です。


あやひーは役者として、どこまで成長するのだろうか、ワクワクしますなぁ。