今さらながら「ガラスの仮面」は面白い。

2010年3月10日分から、試験的に書いています。
本家(2009年1月5日〜)は、こちらです。
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CATVで再放送されていた、東京ムービー版全51話を観ました。
やっぱり、実に面白かったです。
個人的には、演技論みたいな話が出てくる場面が興味深いです。
ヒロインの北島マヤは、母子家庭の貧しい少女ですが演劇に興味を持ちます。
その才能を一瞬で見抜き、次々と試練を与えるのは、往年の名女優・月影千草
以前、実写版「ガラスの仮面」の時には、野際陽子月影千草を演じたのですが、
コミックにそっくりの外見と演技が話題になりました(笑)。
さて、北島マヤのライバルが姫川亜弓です。
母親が有名な女優、父親が映画監督、もちろん裕福な家庭で育ち、美人で演技力も
高い。実は凄い努力家で、北島マヤが「天才」であることを誰よりも分かっていて
ライバルと認識しています。
月影千草が上演権を持つ舞台演劇の最高峰『紅天女』のヒロインを目指す北島マヤ
姫川亜弓を軸に話は進みます。
特徴は、ストーリーに頻繁に出てくる劇中劇です。
シェイクスピアの作品があったり、作者のオリジナルだったり、それらを対照的に
演じる北島マヤ姫川亜弓が見どころです。


今回、通して観ると姫川亜弓が実にいい人です(笑)。
北島マヤの窮地を救う場面が結構多いです。
北島マヤを陥れた役者を演技で潰すなんぞは、実に小気味いいです。
北島マヤの悪口を言う役者達に、厳しい皮肉を言う場面も多いなぁ。
そして、毎回マヤの演技に衝撃を受ける亜弓さんが可愛いです。
そう、亜弓は自信満々な外見と違ってマヤに劣等感を持っているのです。
二人が共演した「ふたりの王女」。
ここで、初めてマヤと対等以上の演技をしたと自負する亜弓さん。
終演後に、余裕の表情で語る亜弓さん。
姫川亜弓「初めて舞台の上で「役を生きる」ことが出来たわ」
北島マヤ「え?・・・・私はいつもそうだから・・・」
マヤの言葉に、激しいショックを受ける亜弓さん(笑)。
このマヤの「役に成り切る」ことに対して、月影先生は「それでは演じているとは
言えません。自分にしか意識が向かわないからです」とか「観客の存在を意識しな
さい」とか、若干批判的なのが演技論として中々面白いです。
「役に近付こうとする」亜弓と「役に成り切ろうとする」マヤが好対照です。


この二人の関係を見ていると、時々高垣彩陽さんと戸松遥さんを連想してしまいます。
もちろん、姫川亜弓=戸松さん、北島マヤ=高垣さんですが何か?(笑)。
ハルカス、あやひーは二人ともお嬢様なので、特に北島マヤの家庭環境とは比べるべ
くもありませんが、アニメの見た目とか性格、言動がイメージを喚起させます。
特に、あやひーの役に向かう姿勢は、北島マヤにソックリじゃないかな。
去年の10月に、ハルカスはあやひーの誕生日を祝って「ハルカレンダー」に興味深い
事を書いています。
  「あやひーとは不思議な縁を感じる事が多く、いつも刺激を受けさせてもらって
  ます☆」
  「お芝居の作り方、普段の物事に対する考え方が正反対と言われたり、足して2
  で割ればちょうどいいのにと言われる私たちだからこそ、ここまで色々と刺激を
  しあって今の関係があるのかなと思います☆」


あっ!、先にこの文章を読んだから「ガラスの仮面」で連想したのかも。