「高垣彩陽3rdコンサートツアー2016“individual”」神奈川公演(2016-04-16)

相模女子大学グリーンホール 大ホール 17:00開場 18:00開演。


本当に待ち焦がれていた、歌姫あやひーの3rdソロコンサーツアー、その初日です。
開演前に流れる曲が、あやひーの曲ではない。いつも、こうだったっけ?
私の席は、真ん中よりやや後ろの右端。思っていたよりは、ステージに近いです。
舞台の両端にデカいスピーカーがあり、その一つと割と近くて不安です。
中央の階段の上に簡潔な神殿風と言うのか、洋風なセットです。
開演前に、みおこさんに引っ越し祝いを渡しました。定価500円の安物ですが(笑)。


開演。
01.Walking On Sunshine
02.君がいる場所
03.3 leaf clover


01.の時は階段上に佇むあやひー。衣装は『individual』のジャケ写に似た白い衣装。
あやひー「皆さ〜ん!改めまして、こんばんは!〜」
(会場、「こんばんは!〜」)
あやひー「えー、今日はですね、LAWSON presents 高垣彩陽 3rdコンサートツアー2016
“individual”神奈川県相模大野女子大学グリーンホールへようこそ!」
よく言えました、と言いたいところですが、微妙に間違ってます(笑)。「大野」が余計です。
あやひー「こうしてステージに立つと、胸が一杯になってしまうんですけど、ありがとう
ございます!」
昨日、NHKのチャリティー公演がここであったという話など。
それに水樹奈々さんが出演していて応援メッセージを貰ったそうです。
あやひー「前乗りしておいたよ、って写真が届いて(笑)」
パワーを貰ったあやひー。
あやひー「これからどんな事か起こるか、皆さん初めてここでご覧頂けるという事で、是非
この時間を一緒に楽しんで頂けたらと思います。どうぞ、よろしくお願いします!」


04.Secret of my love
05.Inner Galaxy
06.それでも夢が続くなら(会場限定曲)


04.はパンフレットの自曲解説によれば「大人の恋愛」だそうですが、もっとハッキリ言えば
「不倫ソング」だよね(解釈には個人差があります)。
その振りが可愛くて困りました(フリンだけに)。最後に人差し指を唇にあてて「秘密よ」みたい
なポーズを取るんですが、コケティッシュで破壊力抜群でした。
歌手として5周年、声優として10周年と語った後、
あやひー「因みに、今日ね、高垣彩陽を初めて見た人?!」
ミューレ恒例の調査。私の席からみたところ、2〜3人が手を挙げたかな。2階席は見えなかった。
あやひー「おっおっ!ありがとうございます!こんな感じで〜す(笑)」
0人だったらどういう反応なのか、見たくなりました(笑)。
あやひー「こうやって皆さんが、私のためにお時間を使って下さって、そして同じ時間を共有
できること、本当に本当に感謝で一杯です」
これだけのキャリアを重ねてこの謙虚さ。謙虚過ぎる気もしますが、それが本心なのが高垣彩陽
という人の愛すべき個性なのです。
『individual』を「引っさげて」のツアーだという事を説明しつつも
あやひー「アルバムに入ってない曲も、色々歌っていきたいと思ってますので、是非この後も
楽しんでいって下さ〜い!」
この時は「アルバムに入ってない曲も歌うだろうさ、現に歌ったし。何でそんな事を念押しする
んだろう」と一瞬思いました。
それは、次の曲の衝撃を和らげるための布石だったのだ(笑)。
あやひー、着替えのために退場。
恒例となった地行美穂さんのヴァイオリン演奏。あやひー曲のメドレー、パッヘルベルのカノン
もありました。


07.アヴェ・マリア(カッチーニ)
08.Dream a Dream
09.風になる


あやひー「ちょっと何曲かクラシカルな曲、カバー曲を聴いて頂きました。ありがとうございます!」
衣装は、ウエディングドレスみたいな白い衣装。ただし、ノースリーブでした。
07.はこの日一番の衝撃でした。
「遂にクラシック歌ってくれた!」とガッツポーズ(心の中で)したのですが、段々複雑な気持ち
になってきました。実はこの「カッチーニアヴェ・マリア」と流布されている曲は、厳密には
クラシックではなく、クラシカル・クロスオーバーと呼ぶべき曲なのです。
カッチーニ自身は、ルネッサンスバロック時代のイタリアの作曲家です。
Wikipediaによれば、1970年に旧ソ連の作曲家ヴァヴィロフなる人物によって作曲されたとの事。
1990年代に突然出現した曲で、楽譜も原典は見つかっていません。
編曲された楽譜だけが、何故かヴァヴィロフによって提示されたのです。
なので曲自体は、旧ソ連の音楽家によって広まりました。曲が良かったので一般に流布しました。
このヴァヴィロフは、自作曲を他人名義で発表する常習者として知られています。
つまり、この「アヴェ・マリア」はカッチーニ作としてヴァヴィロフが作ったものなのです。
当時のソ連無神論が国の大前提なので、まさか自分の名前で出したら命が危ないという事情
もあったのでしょうが、難儀なオッサンだな全く。
曲は美しいし、ソブラノは素晴らしいし、白いドレスのあやひーにピッタリでした。
舞台右上から差す一条の光、それに手を差し伸べるあやひー、実に神々しい光景でした。


10.記憶の湖
11.愛の陽
12.Rebirth-day
13.Next Destination
14.Brand New Smile
15.夢のとなり


10.を歌う前に
あやひー「記憶について自分が今思う事だったりとか、思い出って何だろう、胸の中に、頭の中
に、どこにあるんだろう。そんな記憶について考える事があったりとか、忘れたくないと思う
景色、今この景色もそうなんですけど。その想いを曲にしたいなぁと思って曲に作って頂いた
楽曲です」
やっぱり、朗読劇「私の頭の中の消しゴム」を演じた経験も大きいと思わせる言葉です。
情感を込めた歌い方で素晴らしかったです。
11.は圧倒的な迫力。
暗転してウエディングドレスを脱ぎ捨て、戦闘服になる(笑)。
12.を歌う時にあやひー、「行くよ!」と言った気がします。
何となく「Q&Aリサイタルかよ」と思った記憶があるんですが(笑)。
14.はクラップ曲。
ここで、あやひーは1階席の真ん中を横断する通路を通りながら歌いました。
この日二番目の衝撃ですよ。私の席が2列目になるという幸運が訪れました。
しかも、すぐ傍を通りました。目線は・・・特に合いませんでしたが(笑)。
付近の観客、大喜びですよ。
3年振りのソロコンサートツアーに触れて
あやひー「この3年スフィアでライブもさせて頂いたし、色んな作品のステージにも立たせて頂い
ていたし、ステージの機会は沢山あったんですけど。そして色々な物を観たりした中で、次に
コンサートが出来るなら、こんな事をしたいと思い描いていた事の一つが、皆さんの近くに行く
っていう事だったんですよ」
(会場、歓声と拍手)。ドヤ顔のあやひー。してやったりですね。
あやひー「客席に行きたいんですって言ったら、大人の方達が「ちょっと見えないんじゃないかな」って(笑)」
大丈夫、見えましたよ。2階の後ろは見えなかったかも。


最後の曲という事で
16.Will
あやひー「ありがとうございました!」と退場。


アンコール。
しばらくは拍手だけ、そのうち「アンコール」の声が。
あやひーのコンサートには、拍手が似合う。私はずっと拍手だけしてました。
あやひー、登場。会場限定Tシャツ姿です。
あやひー「拍手を沢山ありがとう!えー、なんかアッという間ですね」
同感です。
籠島さんに声を掛けて「縁」話を色々。初めて作詞・作曲に挑んだ曲。
17.縁


そして、恒例のバンドメンバー紹介。
ドラムスの今村舞さん(まいまい)が去年の6月に入籍したそうです。
あやひーが無理やり(?)発表させてました(笑)。オフィシャルでも発表してないのに。
あやひー、観客からの要望もあり、この日はまだ言ってなかったダジャレを披露。
あやひー「みんなそう言って、ダジャレダジャレって、さーガミガミ言ってると、オー、ノー
ってなっちゃうよ!」
相模大野編でした。
地行美穂さんは、まいまいの話題に触れて
「いつか、あやひちゃんの現場で発表できるように頑張ります!」
あやひーも頑張るんでしょうか(笑)。
籠島さんの出身地が何と相模大野。会場から徒歩10分。あやひー、初耳で驚いてました。
グッズ紹介。メモ帳がチャリティー製品。熊本にも義援金が届くそうです。3冊買いました。


あやひー「こうしてステージに立たせて頂いている事も、歌わせて頂いている事も、皆さんに
お会いできてる事も、何ひとつ当たり前の事はなくて、一つ一つを大切に、感謝してこれからも
進んで行きたいと思っています」
『individual』について
あやひー「どの曲も、どの想いも、全部私の個性で、それが誰かの手元に行って、何か曲との
出会いがあったり歌詞から感じて頂く事だったり。こうして一緒にいる時間を過ごす事で、誰
かの何かに良い事ができていたら、とても嬉しいです。一人一人が素敵なindividual、素敵な
個性である事を、どうぞ忘れないで下さい。今日は、本当にありがとうございました」
18.わたしだけの空
19.私の時計
バンドメンバーも集合して「ありがとうございました!」
あやひー「ありがとうございました!また会いましょう!楽しかった!」
終演。


本当に、アッという間の2時間20分。濃密な時間でした。
音響は意外に悪かったです。スピーカーに近いのとホールの残響時間が長いせいか。
あやひーのボーカルの邪魔にならない伴奏・音量が希望なんですが、ほとんどの場合無理(笑)。
あやひーのボーカルを聴く最適な条件は、今のところ乃木坂というのも何とかして欲しい。
今回は双眼鏡であやひーの表情を追ってました。
本当にこの人は、曲によって表情がガラリと変わります。
特に07.〜12.の流れが圧巻でした。
聖母から戦闘少女だぜ、あり得んでしょ、普通この落差は。
凄いと思う半面、何かいけないものを見ている感覚もあるんですよね。
でも、次回以降もこの双眼鏡路線でいきます(笑)。
あやひーのコンサートで好きな光景は、観客がペンライト振るのも忘れて歌に引き込まれて
いる風景ですね。
歌姫の前にひれ伏している、みたいな感じがたまらんです。私もひれ伏してますが(笑)。


違う作曲家の「アヴェ・マリア」も聴きたい。CD作っちゃえよ、ミューレ殿。