羽生三冠が本気になったようです。これは嬉しい。

2010年3月10日分から、試験的に書いています。
本家(2009年1月5日〜)は、こちらです。
http://stsimon.seesaa.net/


ここ数年の羽生三冠は、文化人・知識人的な行動が多かったように思います。
特に2年前に名人位を失ったのですが、その前に随分とNHKの「人工知能特集番組」に
協力していました。


海外への取材、インタビュー、ナレーションと準備も含めてお金と時間のをかけた
番組でした。真面目な羽生三冠なので、充分に事前勉強した事も伺えました。
もちろん、AIが将棋界にとって重要な問題なのは明らかですが、羽生三冠の本業に
直接すぐに影響がある問題ではありませんでした。


後日の話では、名人戦の時は不調だったとの事ですが、先のNHKの番組の影響があった
と考えた方が自然です。将棋以外で働き過ぎです。
羽生三冠は人格的にも評価が高いし、将棋界一の実力者なので各界の著名人との交流
も必要でしょう。それは将棋界にとって有益だろうし、誰も止められない(笑)。


先日の東京新聞に、羽生三冠へのインタビュー記事がありました。
これが非常に興奮する内容でした。
30年以上の棋士生活については
「モチベーションに波があったが、割り切ってやってきた」
これは分かります、分かり過ぎます。


藤井聡太四段について
「藤井さんの活躍を見ると、すごく刺激を受ける。非常に良い影響を与えてもらって
 いる。最近、将棋以外の仕事が多かったが、しばらく将棋に集中したい」
これは、文化人的な活動を控えて、将棋に専念するという宣言です。嬉しいです。


羽生三冠は、藤井四段に強い対抗意識を持っていると思います。
大人なので、直接的な表現はしていませんが(笑)。
それは、将棋を見れば分かります。
藤井四段とは非公式戦で2戦して1勝1敗です。
最初は負けました。これが、ちょっと不思議な負け方でした。
相手に思う存分に指させて負けましたが、知らない手順では無い筈です。
つまり、相手の実力を計るような、ヒカ碁のサイみたいな指し方に見えました。


2戦目はガチで勝ちにいきました(笑)。
藤井四段相手に、藤井猛九段創案の「藤井システム」を使うとは、羽生三冠流の
ユーモアだったんでしょうか。
全く違う戦型で藤井四段の対応力を試していたのかも知れません。
やっぱり、藤井四段を猛烈に意識しているのは確かです。
先のインタビューと合わせて、ファンにとっては大きな楽しみです。


タイトル戦での両者の激突を見たい。その前に棋王戦かNHK杯戦で当たる可能性。