『TENTH』(2018-01-29)

会場 シアタークリエ 18:00開場 18:30開演


シアタークリエ開場10周年の記念コンサートTENTH(テンス)に行きました。
3週目で、「RENT」と「ZANNA」チームの千穐楽でした。


第1部
この森で、天使はバスを降りた
3週目のミュージカル演目です。
私は例によって全く知らないので、パンフレットで予備知識を仕入れました。
ところが、とんでもなく暗いというか重い作品でした。
元々は映画があって、ミュージカル化されたものらしいです。
結末は、ミュージカルの方がハッピーにしてあるようです。
それでも、義父による性的虐待とかベトナム戦争とか、ひたすら重いです。
日本で2009年に初演後、再演されていないのも分かる気がします。
作品としては、とても質が高いと思います。


暗い作品なので、ちょっと別の見方を。
①食堂経営者ハンナの息子のイーライ役はSpiさん。遂に一言も喋らず、もちろん
 歌も無し。こんな役ありなのか(笑)。
②この作品の原題は「The Spitfire Grill」で食堂の名前でもあります。
 ハンナの夫がSpitfire(スピットファイア)という戦闘機のパイロットだったという
 設定です。スピットファイア第二次世界大戦で活躍した英国の名機です。
 だから、そのパイロットなら英国人では?という疑問がずっと観劇中も離れません
 でした。このミュージカルの舞台はアメリカの田舎だし、整合性が変かなと。
 ただ、観劇後に調べると、スピットファイアは連合国でも使われたので、アメリ
 人パイロットもありそうです。
 アメリカ舞台なら、グラマンロッキードにしておけよ、と思いました(笑)。
 

第2部
ミュージカルナンバーを色々と。セトリは写真で。


「RENT」からは7曲とラストの「Love Heals」。
「RENT」は何度も上演されているので、流石に扱いが大きいです。
「RENT」チームが歌い終わってから「ZANNA」チーム登場。
高垣「さぁ、ここからはですね、2013年に、ここシアタークリエにて上演されました
ZANNA-ザナ a musical fairytale-』の世界を楽しんで頂きたいと思いま〜す!」
(会場、拍手)
以下、役柄を自己紹介しました。
高垣「私は優等生、ケイト役の高垣彩陽です!」
渡部「高校のアメフト部のキャプテン、スティーブを演じます、ジョニー・デップ
です!・・・渡部豪太です!」
受けてました。
ともかく、初演メンバー8人全員が揃ったのは素晴らしい。


あやひーによる「ZANNA」の説明。世界観とか、恋愛とか、ストーリーとか非常に分かり
易く解説していました。LGBTの説明も。流石に優等生です。
ZANNA」からは3曲。ラストは「RENT」曲。
1.「君にわかる?」
2.「Blow Winds


ここでメンバーによる挨拶。
高垣「本当に5年振りに「ZANNA」のメンバーが揃った事が、嬉しくてしょうがありません。
えー、「愛したい人を愛せる世界にしようぜ!Baby!!」のスピリットを是非持ち帰って
頂いて、このシアタークリエから優しい世界がもっともっと広がればいいなと思って
います。またどこかでお会いしましょう!ケイト役の高垣彩陽でした!」
田中ロウマさんの挨拶の途中でウルウルして、皆に心配されるというか笑われるあやひー。
ロウマさんが小林香さんの名前を出して感謝したせいもあるようですが。
あるいは、あやひーの「ZANNA」への想いが他の出演者とは格段に違うのかなとも思いました。
3.「Extra Love」


4.「Love Heals」(第2部出演者)


3.は「ZANNA」オープニングの曲。5年前に初日を観た時の事を思い出します。
あやひー演じるハイスクールガールが歩き回って歌う姿にドキドキしたものです。


最後に第2部出演者を代表して村井良太さんが挨拶。
スタンディングオベーションがありました。
終演。


『TENTH』は、ミュージカルの世界を俯瞰出来る良い企画だったと思います。
色んなタイプの役者さんがいる事を再認識しました。
もちろん、生き生きしたあやひーは、とても良かったです。
もう、ここを主戦場にしちゃったら?(笑)。
この舞台で初めてあやひーを観て聴いた人は、どんな感想を持つのか興味深いです。


また、高垣家の女性達(祖母、母、妹)を目撃。祝福なのか呪われているのか(笑)。