最近の将棋界の動向。

2010年3月10日分から、試験的に書いています。
本家(2009年1月5日〜)は、こちらです。
http://stsimon.seesaa.net/


書きもらした事を記録しておきます。
◎A級への昇級と降級。
 B級1組からA級への昇級者は、既に決まっていた糸谷哲郎八段(29)に加えて
 阿久津主税八段(35)が最終局に勝って決めました。
 橋本崇載八段(35)は最終局に勝てば昇級でしたが、負けて阿久津八段が勝った
 ので昇級を逃しました。
 A級からB級1組への降級は、屋敷伸之九段(46)、行方尚史八段(44)、
 渡辺明棋王(33)の3人です。


◎C級1組からB級2組への昇級。
 既に昇級を決めていた千田翔太六段(23)は最終局も勝ち10戦全勝でした。
 残る1つの昇級者は、1敗で並んでいた3人が最終局を勝ち9勝1敗となりましたが
 前期順位が一番上位(1位)の永瀬拓矢七段(25)に決まりました。
 佐々木勇気六段(前期6位)と高崎一生六段(前期11位)には、不運な結果でした。


◎C級2組からC級1組への昇級。
 藤井聡太六段は、既に昇級を決めていましたが、最終局も勝ち10戦全勝でした。
 2位グループは8勝2敗が7人となりましたが、前期順位が上位の都成竜馬四段(28)
 と増田康宏五段(20)が昇級しました。
 増田五段と神谷広志八段の最終局は、千日手指し直しになり、神谷八段が相手側
 に詰みがあるのに気付かずに投了してしまうという、劇的な結末でした。
 プロでもそんな事があるんですね。だから、人間の指す将棋は面白いとも言えます。
 そして、「運も実力のうち」という、某名人の名言もあります。


王将戦は、防衛で決着。
 第67期王将戦七番勝負は、久保利明王将(43)が挑戦者の豊島将之八段(27)を4勝2敗
 で破り防衛に成功しました。


◎名人挑戦者は、羽生善治竜王に決定。
 第76期名人戦七番勝負の挑戦者は、羽生善治竜王(47)に決まりました。
 3月2日のA級順位戦最終対局の結果、6人が6勝4敗で並びプレーオフとなりました。
 この時に豊島八段の過密スケジュールが話題になりました。ほとんど1日おきの
 対局続きでした。プレーオフは3連勝しましたが、羽生竜王に負けました。
 王将戦も無念の敗北、でもこの活躍は記憶に残ります。お疲れ様でした。
 羽生竜王は、プレーオフ決勝で稲葉陽八段(29)に勝って名人挑戦者となりました。
 羽生竜王がタイトル獲得100期を懸けた、佐藤天彦名人(30)との戦いは4月からです。


棋王戦は、最終局へ。
 渡辺明棋王(33)に永瀬拓矢七段(25)が挑戦している第43期棋王戦五番勝負は、2勝2敗
 となり、3月30日に最終局が行われます。
 今までは先手番が全部勝っているので、最終局の振り駒(先手後手を決める)に注目
 です。また、永瀬七段が食事やおやつに大量のバナナを注文しているのが話題です。
 永瀬七段は、第4局の昼食にどうみても2人分を注文。完食したのか謎です。
 永瀬七段の注文は、
 彩り御膳、オムライス、ホットコーヒー、グレープフルーツジュース(氷なし)


藤井聡太六段(15)が16連勝中。
 3月22日に行われた第66期王座戦二次予選で糸谷哲郎八段(29)に勝ちました。
 糸谷八段は、竜王タイトル獲得した事もあるし、今期A級昇級を決めた関西期待の
 棋士です。その強さから「怪物」とも呼ばれています。
 その糸谷八段が得意とする力戦系の阪田流向飛車を相手に完勝でした。
 中盤での読みの入った桂跳ね、自陣への金打ち、終盤の最短での鋭い寄せで25手詰
 で仕留めるなど、全く隙がありませんでした。
 相変わらず、解説のプロ棋士を驚かせる手順や他の棋士から「強すぎる」とか「次元が
 違う」と言わせる15歳って、一体何者なのかという気がします。


 藤井六段は、29連勝の時より格段に強くなっています。
 29連勝中の時は、ハラハラさせる場面も多くありました。
 でも、今回の16連勝では、A級棋士やタイトル保持者相手に完勝続きですからね。
 レイティングでも1800を超え、棋士中8位です。既にトップ棋士なのです。
 何だかもう、藤井六段の負けるシーンを想像する事が出来ません。マジです。
 それくらい、圧倒的な勝ち方なのです。本当に強くなっています。
 これからは、勝率8割どころか9割が標準になりそうな気がします。


3/24の富山の天気は晴れのようで安心しました。胃腸の調子が悪いです・・・。