韓国映画「私の頭の中の消しゴム」を観ました。

2010年3月10日分から、試験的に書いています。
本家(2009年1月5日〜)は、こちらです。
http://stsimon.seesaa.net/


先日BSでやってました。2004年製作、日本では2005年公開です。
元は日本のTVドラマ「Pure Soul〜君が僕を忘れても〜」です。
私は、このTVドラマを観ていないので、朗読劇「私の頭の中の消しゴム」との
比較しか出来ませんが。


映画の方は二人芝居ではないので、周辺の人物の描写もかなりあります。
(人物名は便宜上、朗読劇の名前を借ります)。
薫の父親や浩介の師匠、医者(妻をアルツハイマーで亡くしている)のエピソードなど。


浩介は、朗読劇より野性的な見た目ですが、段々違和感は感じなくなりました。
病気の進んだ薫が出掛ける浩介に「カズヤさん、愛してるわ」と言う場面。
朗読劇では、浩介は無言で耐えるところ。
映画では浩介が「僕もだよ」に笑顔で言ってから外で泣く、という風になってました。
映画の方が断然良いです。


私の祖父がアルツハイマーになった時、祖母は徹底的に祖父に話を合わせていました。
そうしないと祖父が怒って、ますますややこしくなるからです(笑)。
だから、祖父母の会話は、時にはシュールで時には漫才みたいになってました。
映画では、そういう生活者のリアルが反映されていました。
朗読劇では、悲劇性を強調するあまり、実際に発生する奇妙なユーモアは無視ですね。


一方、納得がいかないのが、映画のラストです。
施設に逃げた薫さん。ほぼ末期の筈ですが、一時的に記憶を取り戻して浩介との
ドライブシーンで終ります。
何だか、明るい未来の可能性も否定出来ないような、中途半端さです。
これは、朗読劇の方が圧倒的に良かったです。


「浩介と薫の互いを愛し合う姿は、私の憧れです」とは、あやひーのお言葉。