第65期将棋王座戦は、羽生善治王座が1勝を返す。

2010年3月10日分から、試験的に書いています。
本家(2009年1月5日〜)は、こちらです。
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10月3日に新潟県南魚沼市で行われた、第65期将棋王座戦五番勝負の第3局は、
後手番の羽生善治王座(47)が、挑戦者の中村太地六段(29)に134手で勝ちました。
これで、羽生王座の1勝2敗となりました。羽生王座は、依然カド番のままです。


戦型は、素人には分かりにくい相掛かりでした。
このお二人は波長が合うのか、大熱戦になる事が多いです。
一手指した方の形勢が良く見えるという難解な将棋でした。
終盤、中村六段が8七玉と相手の歩を取らずに逃げた手は、直後の飛車成りを見据え
た印象的な好手に思えましたが、意外にもあまり効果は無かったようです。


結局、王様の守備力の差が出て、羽生王座が粘る中村六段を押し切りました。
面白かったのが夕食休憩でした。
中村六段は、休憩開始から約10分で対局室に戻り(つまり10分で夕食のカレーを食べて)
考え込んでいました。
この時は羽生王座の手番でしたが、自分の持ち時間を節約する意味も強かったのです。
この対局、というかタイトルに懸ける中村六段の執念を感じました。
第61期王座戦では、2勝1敗から逆転されていますからね。


思い出したけど将棋プレミアムフェスでの事。
ラストの方で、何かの拍子に王座戦の話が出ました。
その時の中村六段の「これからが大変なんですよね〜」と笑いながらも溜息交じりの
言葉と表情が印象に残っています。


心情的には、この私に2枚落ちで勝った中村六段を応援したいと思います(笑)。