「将棋世界」2018年7月号①

2010年3月10日分から、試験的に書いています。
本家(2009年1月5日〜)は、こちらです。
http://stsimon.seesaa.net/


藤井聡太七段(15)へのロングインタビューが興味深いです。
報知新聞の北野新太記者によるものです。
表紙や予告にあったタイトル「隘路を抜けて」が、一部の将棋ファンをザワッと
させました(笑)。


隘路(あいろ)=狭くて通行の困難な道
また、藤井七段が難しい言葉を使ったのですが、それは指し手を決定する思考過程
について聞かれた時に
「読んでいるうちに隘路に嵌まっている、おかしな方向に行ってしまっていると
 いう時もあります。計算力との兼ね合いもありますが、力の許す限り(選択肢を)
 拾えるように、とは思っています」
と答えています。
「隘路」という言葉は本で読んだ事はありますが、実際に使った記憶はありません。
大抵の人はそうだと思います。どんな会話をすれば出てくるんだよ。
しかも、私は「袋小路」みたいに理解していましたよ。微妙に間違ってます(笑)。


段位については
「段位に関しては全く気にしてはいませんし、目標にはしていません。昇段より、
 もっと上を目指したい思いがります」
インフレ・お手盛り昇段で騒ぐのは外野だけです。
また、別の箇所では
「強くなれば勝てる、ということになると思います」
と、棋力向上が重要と語っています。


面白かったというか、意外だったのは朝日杯将棋オープン戦決勝での絶妙手
▲4四桂についてです。
「いえ・・・・・・そんなにすごい手ではないと思います・・・・・・」
渡辺明棋王は「語り草になる手」と大絶賛しています。
何よりライブ中継で解説していた棋士達、控室で検討していた棋士達、その誰もが
気付かなかった程の勝負を決めた派手な一手でしたからね。
いくら謙遜にしても、低評価過ぎると思いました。


だけど、別の記事で藤井七段の話があって、実は▲4四桂の前に小さなミスをして
いて、本来はそこで勝負を決める一手があったようなのです。
なので、▲4四桂をいくら褒められても、という感じらしいです。
流石に大天才というのは、人とは見てる世界が全く違うものだ、と思いましたよ。


一番驚いたのは、増田康宏六段(20)が、その将棋を知らなかった事だな(笑)。