藤井聡太七段(15)は、羽生永世七冠以上の怪物になると思う。いや、既に・・・。

2010年3月10日分から、試験的に書いています。
本家(2009年1月5日〜)は、こちらです。
http://stsimon.seesaa.net/


去年の6月26日に、藤井聡太四段(当時)はデビューからの29連勝という新記録を
達成しました。あれから、もう1年経ったんですね。
号外が出たり、もの凄い「藤井聡太ブーム」でしたが、藤井七段は更なる進化を
続けています。しかも、加速度的に。


29連勝後は、A級棋士やタイトルホルダーとの対局も経験しています。
菅井竜也王位(26)(B級1組、当時は王位に挑戦中)、豊島将之八段(28)(A級)、
稲葉陽八段(29)(A級)には、完敗しています。
流石の藤井聡太も、まだA級棋士には歯が立たないのでは、という観測でした。


ところがですよ、「藤井聡太は負けると強くなる法則」が発動したのです。
2017年12月10日に稲葉八段に負けた後、12月15日には屋敷伸之九段(46)に勝ち
ました。これは、A級棋士に対する初勝利となりました。
12月23日には、A級の深浦康市九段(46)と対戦。
藤井四段(当時)が、ほぼ勝ちの終盤からまさかの悪手を指して、大逆転負けを
喫しました。持ち時間が無くなったのと、深浦九段の定評ある粘りに屈しました。
この時のガックリとうなだれる藤井四段の姿が話題となりました。
中学生らしい、直接的な感情表現と言うべきか。


ところが、また「藤井聡太は負けると強くなる法則」が発動しました。
今年に入って初戦は負けましたが、そこから怒涛の16連勝です。
棋士参加の一般棋戦である第11回朝日杯オープン戦で、史上最年少記録15歳6か月
で優勝してしまいました。
その時に勝った相手が、佐藤天彦名人、羽生善治二冠、A級の広瀬章人八段ですが
内容的にも完勝という凄さでした。


昨年度最後の対局で、元A級の井上慶太九段(54)に負けましたが、そこから今年度
9連勝中です。
つまり、直近26戦で25勝1敗(勝率96.15%)という異常な勝ち方です。
29連勝当時より、相手も格段に強くなっているんですよ。
もう、笑っちゃうレベルの強さです。


羽生さんは、2000局近く対局して勝率7割以上という怪物です。
しかし、藤井七段は羽生さんのデビュー時よりも勝っているし、勝ち方も逆転の
多かった羽生さんより安定しています。
この成長曲線で行けば、羽生さんより上に行くのは自明です。
ファンもプロも、その事を認めるべきだと思うんですが。
羽生さんが偉大なので、認めたくない気持ちだと思いますが、現実を見なさい(笑)。
藤井七段は、通算80勝12敗(勝率86.96%)ですが、生涯勝率は最低でも8割超えを期待。
若干、気が早いか(笑)。


そうそう、6月22日の深浦康市九段戦も圧巻の内容でした。
去年、痛恨の逆転負けを喫した相手ですが、今回は見事にリベンジを果たしました。
慎重に中盤まで互角に進めて、終盤も老獪に指して、相手の粘りを許しません。
最後は例によって、即詰めに打ち取りました。
6月25日の都成竜馬五段(28)戦では、最後は33手詰めを読み切っていました。
藤井七段は、詰みを読み切るとノータイムでバンバン指します。
そして、あたりをキョロキョロ見回して、何となくつまらなそうに見えます(笑)。
観ている方は、それで「終ったな」と分かるんですが。
AbemaTVの解説は、A級とB級2組の棋士でしたが、そうなっても詰み手順が分からず
困っていました。
もう、藤井七段に勝ったら「金星」というレベルだと思ってます、マジで。


藤井七段は、タイトル戦だと予選からの出場となるので、10勝以上しないと挑戦権を
得られません。たまたま1回負けたらアウトです。
それでも、王座戦ではあと2勝で挑戦までにこぎつけました。
5番勝負とか7番勝負のいわゆる番勝負、そうなったら藤井七段が負けるイメージが
全然湧きません。挑戦、即奪取だと思ってます(笑)。
早くタイトルを獲得してもらいたいものです。
20歳前に、3〜4つのタイトルを取るんじゃないでしょうか。


史上最速の100勝も見えてきました。